ごあいさつ(葉月)

 

暑中お見舞い申し上げます。

長かった梅雨は明けましたが、新型コロナウイルス感染症は収束するどころか更に流行の気配があります。稽古会の再開は終息を待ってと思っていましたが、一向にその兆しが見えません。そこで、本会稽古会の目的を充分には達成できないと思いますが、まずはガイドラインを遵守しながら体調に十分気をつけて、4ヶ月間のブランクを少しずつ取り戻す調整的な稽古内容で今月から再開することと致しました。

暑さも一段と厳しさを増して参りました。当分の間はくれぐれも無理をなさらないようにお願いいたします。

先般全剣連より5月6日付けで、各称号の合格者が発表になりました。本会会員では、渡部洋子先生、後藤良美先生、小村健先生がそれぞれ教士号を受称されました。おめでとうございます。今後ますますのご精進とご活躍をお祈りしたいと思います。

 

さて、今回は宮本武蔵の著といわれている、「兵法三十五箇条」、「五輪の書」、「独行道」について紹介します。

「兵法三十五箇条」は、寛永18年(1641年)に細川忠利の求めに応じて、武蔵が没する二年前の58歳のときに書き上げたものとされています。これが「五輪の書」の原型といわれています。

「兵法三十五箇条」、「五輪の書」は剣術書としての性格が強く、剣道修錬には大変貴重な指南書であると思います。

「五輪の書」には、「若い頃から兵法に志し、十三歳で初めて試合をしてから二十八、九歳頃までに六十余度の勝負をしたが、一度も負けたことがなかった。三十歳を過ぎて考えてみるに、どうも生まれつき武芸の才能があったのか、あるいは相手が弱かったらしい」と、また「朝鍛夕錬してみると、自然と兵法の真髄を会得した。私が五十歳のころだ」とも記しています。

「独行道」は、武蔵が最後の力をふりしぼって自省自戒を込めて著した書であるといわれています。そこには「人間武蔵の人生観」が読み取れます。

そこで、処世訓ともいえる「独行道」二十一箇条について以下に掲載しました。

 

 独行道(どつこうどう)二十一箇条

一、世々の道を背く事なし

一、身に楽しみをたくまず

一、万に依估(頼ること)の心なし

一、身を浅く思い、世を深く思う

一、一生の間欲心思わず

一、我事において後悔せず

一、善悪に他を妬む心なし

一、いずれの道にも別れを悲しまず

一、自他ともに恨みかこつ心なし

一、恋慕の道思いよる心なし

一、物事に数寄好む事なし

一、私宅において望む心なし

一、身一つに美食を好まず

一、末々代物なる古き道具所持せず

一、わが身に至り、物忌みする事なし

一、兵具は格別、余の道具たしなまず

一、道においては、死をいとわず思う

一、老身に財宝所領用ゆる心なし

一、仏神は貴し、仏神をたのまず

一、身を捨てても名利は捨てず

一、常に兵法の道を離れず

 

以上

  

令和2年8月1日

                                  深久会会長 高木弘伸

 

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