酸洗脱脂除錆剤 パナクリンA-97
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パナクリンA-97は脱脂と除錆作用とを同時に実施できる酸洗浄剤で、熱処理で生じた黒皮、スケールの様な頑固な錆、
及び厚く付着した赤錆などの除去に優れています。もちろん除錆の際、素地金属を損耗することなく、また焼き付いた油脂、
スカム等も同時に除去します。
特徴
- 脱脂、除錆が一工程で出来、作業能率が上がる。
- 素地面の荒れが少ない。
- 水素脆性を防止し、物性の低下を抑制する。
- 凹凸面の錆でも容易に除去できる。
性状
- 外観 淡黄色透明液体
- pH 1.5以下(1%水溶液、pHメーター)
- イオン性 ノニオン
- 溶解性 冷水易溶
使用方法
- 常温~50℃で、錆の状態により2~5倍に希釈して御使用して下さい。なお、強酸ですから希釈、使用中は保護眼鏡の着用を厳守し、
- 万が一目に入った場合は流水で良く洗浄し、医師の診断を受けて下さい。
- 皮膚に付着した場合も十分な水洗が必要です。
- 除錆後の素地鉄板は十分な水洗後、中和防錆処理を施して下さい。
- 金属プレス製品、溶接品の表面処理工程
脱脂、除錆 → 水洗 → 中和防錆 → 水洗 → 塗装下地処理 →塗装
パナクリンA-97 ラスカンM-66 - 機械部品(エルボ等)のマゲ加工品や熱処理品の表面処理
脱脂、除去 → 水洗 → 中和防錆 → 湯洗 → 塗装
パナクリンA-97 ラスカンM-66 - 金型、治工具の除錆防錆
除錆 → 水洗 → 中和防錆 → 水洗 → 防錆
パナクリンA-97 ラスカンM-66 ニューラスコン - 紡績機械、工場設備、機械整備等
除錆、除糊 → 水洗 → 中和防錆 → 水洗 → 防錆
パナクリンA-97 ラスカンM-66 ニューラスコン
ラスコン - 船舶、造船、新造、補修塗装除錆
脱脂、除錆 → 水洗 → 中和防錆 → 水洗 → 塗装
パナクリンA-97 ラスカンM-66 → 塗油
ラスコン - 鋳物部品の表面処理
除錆、脱脂 → 水洗 → 中和防錆 → 水洗 → 一次防錆 → 塗装
パナクリンA-97 ラスカンM-66 ラスコンM-200D
※鋳物内部の空間に除錆剤を残さないよう、十分中和防錆を行って下さい。 - その他、ミシン、電気部品等の除錆に使用。
パナクリンA-97の浴管理法
- 酸液濃度の管理法
20 cc の溶液を正確に採取して、メチレンオレンジを指示薬として3滴添加する。
これを1.37規定炭酸ナトリウムで滴定し、液色が赤から黄色に変わる点を終点とする。
パナクリンA-97濃度(%)=1.37規定炭酸ナトリウム滴定量(cc)
(例)1.37規定炭酸ナトリウムを5 cc(10 cc)要したならば、パナクリンA-97濃度は5%(10%)です。 - 鉄分含有量の測定
酸液1.0cc をメスピペットで採り、0.18規定過マンガン酸カリウム溶液で滴定する。
過マンガン酸カリウムの色(赤)を呈する点を終点とする。
(例)0.18規定過マンガン酸カリウムの1.0 cc は0.01g 鉄、即ち0.0355g 塩化第一鉄に相当する。 - 水素脆性(Hydrogen Embrittlement)とその除去法
ヒ素、アンチモン、チオ尿素等の混入は水素脆性を起こしやすい。
防止法としては、酸洗後暫く奇アルカリ液に浸漬するか、200℃程度に加熱又は沸騰水中に浸漬すれば元の物性を回復する。
パナクリンA-97は防止剤を添加してありますので物性の低下を引き起こす事が少ないのですが、
強酸性ですので厳密には上記の除去方法を施して頂くと結構です。
荷姿
- 18kg 石油缶
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