店主 伊 藤 俊 一
話しっこするだげでもいいがら、気軽によってたんしぇ(笑)
来訪神なまはげの里、秋田県男鹿市の伊藤時計店 店主 伊藤俊一です。
自慢ではありませんが、私のとりえは明るさ、気軽に接していただけるフランクさ、
一度会話が始まるとなかなか終われない話好きさ?です。
ぜひ、お気軽に立ち寄ってください。たくさんお話をしましょう。そうそう、趣味はワインです(笑)。
当店は1913年に私の祖父が創業し、時計やメガネ、アクセサリー、
そしてレコードなどを販売してきました。
私は1976年に父親から店を引継ぎました。
創業から112年、1世紀という時間の中で、環境は目まぐるしく変わってきました。
とにかく高級なものが売れる時代がありました。
そして安価で手軽なものが売れる時代がありました。
そして「売れない時代」もありました。
私は時代の変遷を経験するたびに、それに気を取られて大切なことは何なのかを忘れたりしないよう、
心を強く持って店に立ってきました。
それは、若い頃より年齢を経た現在の方が強くなっています。
「私が売っているのは、モノではない。」
すべてを言葉にするのはむずかしいけれど、私がお客様にご提供するのは、
安心・安全、高い次元での理解、心からの満足、ワクワクする時間、
店を出てからの幸せ、良いものと共に在る人生・・・
そういったものでなければならない、と思っています。
【眼鏡・補聴器】
目や耳の悩みは、体全体、そして心の不調に繋がります。
なんでも手軽に手に入る時代だからこそ、気を付けなければならないことも数多くあります。
あの眼鏡は、本当にあの人に合っているのだろうか。あの補聴器は、確かな音を聴かせているだろうか。
眼鏡も補聴器も、時間をかけて、技術と知識と経験を持った人間が直接診た上でご提供しなければなりません。
お医者様のようにしっかりと症状を判断し、悩みや不快感を取り去れなければ、
眼鏡も補聴器も真の意味を持つことができないからです。
「眼鏡を代えただけで、世界の見え方が変わりました。」
「自分に合ったレンズになっただけで、体が軽くなりました。」
「あまり補聴器に期待していなかったんですが、世の中はこんなにも音に溢れていたんですね。」
「孫の言うことが、はっきりと解るんです。たくさん会話が出来るようになりました。」
今までいただいた、とてもうれしい言葉の数々です。
でも、そもそもお客様にとってそれが当たり前でなければならない。
それこそが当店の理念なのだろうと考えています。
だからこそ、私は今もプロとして最高の仕事ができるよう、研鑽を続けています。
【時計・アクセサリー】
時計は時を知るために生まれました。目的は時代とともに変化し、
現代ではたくさんの意味を持つようになりました。
大きさ・軽さ・正確さ、そしてコミュニケーションツールとしての実用性。
多様化していく世界の中で個性を際立たせるためのファッション性。
精巧な技術やデザインが楽しめる工芸品としての芸術性。
宝石やアクセサリーもそういった側面が多いかと思います。
でもずっと変わらないのは、価値を持った財産として、
そして、世代を超えて絆をつなぐ資産性なのです。
うまく言えませんが、しっかりと時間をかけて丁寧に組み上げられた時計やアクセサリーは、
人と共に「生きている」のです。
駆け抜けた青春や、情熱を燃やした仕事や、大切な人たちと過ごした思い出。
そんな「何かの象徴」として、時間を形に残す役割があるのだ、と、
単なる実用品には宿り得ない「温かさ」を感じるのです。
稀に、若い方が「父親がこのお店で買ったものなんです」
と、動かなくなった年代物の腕時計をお持ちになることがあるのですが、
そんな時、私は涙がこらえ切れないほど感動してしまいます。
あぁ時計よ。君はこの人の家族の時間にずっと寄り添ってきたのだなぁ。
まだまだ頑張ろう。必ず直してやるからな!と。こんなに楽しいときはありません。
お店も創業100年を過ぎ、私も歳を取りました。あと何年、お店に立ち続けられるか・・・
そう思ったとき、今こそ、眼鏡や補聴器、時計やアクセサリーの「本当」を
出来る限りたくさんの人に伝えなければ、と気付きました。
だからこそ、たくさんのみなさまに気軽に立ち寄っていただかなければならないので、
バカ話ができる明るいお店、そして私であり続けようと、そんな風に思っています。
話しっこするだげでもいいがら、気軽によってたんしぇ(笑)

