歴史・工程
蘭 桧笠
何年も何代も受け継がれてきた蘭桧笠は。
これからも木曽のやさしさとあたたかさを伝えていきます。
蘭桧笠とは
地元の木曽檜を短冊状に裁断した「ひで」を編組みする手編み加工技術により、雨笠・日除け笠として造られています。
蘭桧笠(あららぎひのきがさ)は寛文2年(1662年)に飛騨の落辺からきた人によって技法が伝えられたと言われ、耕地は少ない蘭地区の主要産業となっていました。
その当時で、年十数万枚、明治時代の最盛期には百万枚近くの生産量を誇りました。
戦後は生活様式が変化し需要が減りましたが、現在も伝統技術のよる手作りの良さが見直され、妻籠宿、馬籠宿の観光客や、御嶽山の登山客などを中心に、実用笠や飾り笠として根強い人気を保っています。
*桧笠は、昭和57年10月21日に長野県伝統工芸品に指定されました。
編組み
中にも、つじ立て、やまぶしという工程に分かれます
さし竹・輪竹
「ひで」を編んだだけでは弱いため、縁に輪竹をつけ、さし竹をつけることにより、強靭さを生み出しています
たち切り
編み上がった笠を、輪竹に沿って寸法通りに切り落とし、縁を整えます
縁つけ
別で編んだ縁を木綿糸で縫い付け、笠の縁を作っていきます