経絡治療(痛くない鍼灸治療) とは
お体の諸々の気になる症状には・・・脈診流の考えに基づき《経絡治療》という鍼灸治療を行っております。
まず初めに
身体状況を四つの診察法を用いて観察・把握し
(望診→表情・顔色。聞診→患者さまの声の音程・匂い等。問診→問診。切診→脈の状態やお腹・手足の経絡の状態)
※問診も症状のみでなく【味の好み】【眠りの質】【便の形状】等々事細かく伺います
←全てが12の経絡の❝どの経絡の変動❞で生じてるのかを診ていく大切な部分ですので、気になる事は何でもお話下さい
証(あかし:その方の治療法則)を立てて施術を行います。
実際、腰痛を例にしてみても、痛みの原因、状況、体質等によって治療方針は異なり治療時間、使用する鍼の種類まで異なってきます。
敏感体質の方へは、てい鍼(先が丸い鍼)を用いる事もございます。
電気治療器等の機械は使用せず、患者様の状態をみながら鍼一本一本を丁寧に行います。
➡一人一人に合わせた ‶オーダーメイドな治療” で病の根本的な原因にアプローチ していきます。
患者さんへの 心身への負担が少なく身体にやさしい治療 です。
痛みが少なく虚弱体質や繊細な方にでも安全に治療ができます。
※経絡(けいらく)とは
➡東洋医学では、私達の身体には12の経絡という気血(きけつ)のが流れがあるといわれております。
※気血とは 成長、発育など生命エネルギーの大元となる物質。
人の体を日本地図に例えると、線路があり、駅があり、そしてそのルートを電車が通り、人々が行き来できます。
それと同じで、経絡があり、ツボがあり、気血が全身を巡る事で私たちの生命活動が営まれております。
気や血が経絡の中をスムーズに流れている状態がいわゆる『健康』とされる状態であります。
《経絡治療の特徴》
🍀 病の原因を経絡の変動ととらえる
日常的なストレス や 不規則な生活などが続く事で、経絡に変動(流れが滞る、乱れる等)が生じます。
病気を受けやすい素質(生まれ持った体質)に対して、雨・風・寒さ・不規則な生活等が過度に加わる事で経絡の衛りが傷られ(流れに変化が生じる) 発病に至ると考えられます。
風・暑さ・湿気・乾燥・寒さ・など健康な状態では自然現象に過ぎない物が、時として邪気(病の大元)なり経絡を冒してしまいます。
食中毒でも同じ食べ物を同じ食べ物を食べても発症しない方と入院するほど重症化してしまう方がいます。
不規則な生活で疲労が重なり、風邪をひいてしまった等、どちらも経絡が関係すると言えます。
🍀内傷(ないしょう)なければ外邪(がいじゃ)入らず
外部からの刺激(外邪)以外に、突然激しい精神的な苦痛を受けたり、長期間にわたり生理的なストレスを受けた場合などにも、経絡は内よりその衛りが破られます(流れに変化が現れます)。
これにより体内の陰陽、気血、臓腑の気の失調が起き、簡単に外邪の侵入を許し発病に至ると考えられます。
これを《内傷》といいます。怒り、思い悩み、悲しみ、驚きに加え喜びといった感情の変化までが度を越すと病の原因となってしまいます。
➡“怒り”と病の関係は、なんとなくイメージできると思いますが、実は“喜び”も病に関係すると言われております。極度の強い喜びは、心の経絡に影響を及ぼすと言われております。
🍀治療方針は《虚実(きょじつ)に応じて補瀉(ほしゃ)》を
上記のような状態が長引き 発病 したとします。
この場合の経絡の<虚>とは、生体を生存させる為の『生命力が不足している状態』を言い
<実>とはその生命力の働きを妨害するような悪条件、即ち邪気が盛んな状態を言います。
よって治療方針は生命力の不足に対してはその生気を補い与え、生き抜く力を妨害している邪気に対しては
取り除く方向の手技を施す事で生命力の強化を図る治療法と言えます。