経絡治療について
古代中国に於いて、人の身体には気(き)や血(けつ)と呼ばれる生命エネルギーが循環する“経絡”という通路があるとされていました。この経絡の内外を流れる気血が滞ったり、不足したりすると、身体全体に気血が行きわたらなくなってしまい、経絡のバランスが崩れて、さまざまな病の症状が発生してしまいます。
【主な経絡病症】
①肺経
咳・胸苦しい・肩凝り・頻尿・皮膚の病
②大腸経
鼻炎・喉の痛み・便秘・下痢・皮膚の病
③胃経
消化不良・お腹の張り・憂鬱・顔面麻痺・咽頭炎
④脾経
消化器の病・身体が重い・腹痛・下痢・便秘・むくみ・疲れやすい
⑤心経
感覚障害・発熱
⑥小腸経
利尿の病・耳の病・頸から上腕にかけての激しい痛み
⑦膀胱経
目、頭、背中の強張り、凝り疲れ・鼻水・痔
⑧腎経
立ちくらみ・口の渇き・むくみ・生殖器の病・痩せ
⑨心包経
不安感・胸苦しい・前腕、肘の引きつり
⑩三焦経
耳のふさがり・耳鳴り・喉の腫れ・妊娠の病
⑪胆経
口が苦い・ため息をつく・側胸部、股関節、足外側の痛み
⑫肝経
めまい・激しい腰痛・神経症・眼の病
このように、関連がなさそうな症状でも、実は同じ経絡によるものだったりするのです。
当治療室で行う脉診流経絡治療は、症状についてよくお伺いし、脉診を中心とした診察によって身体の状態を把握します。そして、鍼やお灸で問題が起きている経絡の気血を整えることで、症状を改善へと導いていきます。
当治療室の施術者は、脉診流経絡治療の鍼灸学会である東洋はり医学会に所属し、脉診流経絡治療の技術をより高めるため、月に2回、本部と支部での学びと研究を続けております。
経絡治療と他の鍼灸の違いなど、経絡治療についてもっと詳しくお知りになりたい方は東洋はり医学会のホームページを是非ご覧ください。