避妊・去勢手術
1.避妊・去勢手術とは
- 生殖器関連疾患発生を抑制するのと、不妊を目的とした手術です。
- 生殖器を除去するのが基本的な手術法となります。
2.手術のメリット
雄の場合
- イライラしたり、支配的な振る舞いが減り、しつけをしやすくなります。
- 喧嘩をあまりしなくなります(特にオス猫)。
- 尿のスプレーやマーキングがかなり減ります。
雌の場合
- 発情期のわずらわしさから、お互いに解放されます。
- 望まない妊娠を防ぐことができます。
3.手術しない場合に発生しやすくなる病気
雄の場合:精巣腫瘍・会陰ヘルニア・肛門周囲腺腫・前立腺炎や前立腺肥大等の前立腺疾患
雌の場合:子宮蓄膿症や子宮内膜炎等の子宮疾患・乳腺腫瘍等の生殖器疾患全般・鼠径ヘルニア等
いずれも老齢になってから発症し、手術を要する場合が多い病気です。また、再発を繰り返したり難治性疾患となるケースも多いです。
発症した場合には、手術リスクも増大し、金額もかかる場合が多いです。
4.手術の留意点
- どんな種類でも、手術は「絶対に大丈夫」という事はありません。
- 年齢が上がるほど、性格や行動に対する手術の効果は減ります。すでに習慣化した行動や基本的な性格が手術によって改善や矯正されることは、ほぼありません。
5.手術方法
雄:精巣を除去します。
雌:開腹し、子宮と卵巣、あるいは卵巣のみを除去します。雌の場合、10~14日後を目安に抜糸します。
6.手術料金(税抜)
体重 | 雄 | 雌 | |
卵巣&子宮 | 卵巣のみ | ||
~5kg | ¥15,000 | ¥25,000 | ¥18,000 |
~10kg | ¥18,000 | ¥28,000 | 応相談 |
~20kg | ¥20,000 | ¥30,000 | |
~30kg | ¥25,000 | ¥35,000 | |
~40kg | ¥30,000 | ¥40,000 |
手術中に想定外の異常が発見され、その処置を行った場合には、程度に応じて料金が加算されます。- 妊娠している場合には、程度に応じて料金が加算されます。
- 抜糸料:¥1,500(税抜)
7.水子について
埋葬費(実費)を手術料に追加していただきます。
同意していただけない場合には、手術そのものをお断りしますのでご了承ください。
8.手術スケジュール
- 手術は予約制です。電話等であらかじめご相談ください。
- 手術当日は、朝から水・食餌を与えないでください。
- 正午(12:00)にご来院ください。
- 手術は午後に行います。
- 雄の去勢手術の場合は
猫:当日夕方~翌日
犬:翌日
雌の避妊手術の場合は:翌日
に迎えに来ていただきます。送迎は原則として診療時間内にお願い致します。 - 帰宅後の留意事項
なるべく安静を保つようにしてください。当日帰宅の場合には、翌朝まで食餌・飲水は控えてください。
水・食餌はいきなり普段と同じ量をあげず、少量を何回かに分けてあげるようにしてください。2・3日かけて元に戻すとよいでしょう。
手術の傷をなめたりかじったりしないようご注意ください。
「なにかおかしい」と感じられる場合、特に食欲がなかなか回復しない・いつまでも元気がない等の異常が認められた場合には、様子を見ず連絡してください。
避妊手術では抜糸します。去勢手術では分解される糸を使いますので、原則的には抜糸は行いません。