別邸日々のソト

大阪の魅力が詰まった天満界隈

私はオーナーの山上と申します。私の本業は飲食店です。20代前半まで奈良、それから4年間

ベトナムホーチミンにおり、帰国後、ベトナム料理店を開いたのは2001年です。

そして天満に住み始めたのが2007年です。こんなよそ者の私の目線で天満のそして大阪の魅力

をお伝えしたいと思います。

 

魅力❶ 安さと食材の豊富な天満市場

安いけど、客を客と思ってない接客がベトナムの市場を思い起こさせる天満市場。

(はじめはこれには戸惑いましたが、慣れると悪くないです)

これがあるからこそ、数多くの飲食店がひしめき、数キロにわたる商店街も活気を保ち続け

ています。自分の店の食材もほとんど天満市場やその周辺の商店で調達しているので

おすすめの食材屋さんやお店には詳しいつもりです。天満市場でお買物を考えておられ

ましたら、ぜひお声をお掛けください。

天神橋筋商店街.jpg

 天神橋筋商店街 2丁目から6丁目までアーケードがあり、その間地下鉄の駅が3つある 

ほどの長さ。1丁目の川向こうに中之島公園、別邸日々は3丁目、天満市場は4丁目。

 

 

魅力❷ 交通の便が良い

奈良に住んでいた頃には考えられない便利さ。(奈良は奈良でいいところです)最寄りの

駅は環状線天満駅、地下鉄堺筋線扇町駅、徒歩圏内の南森町駅は堺筋線と谷町線、JR東西線の

大阪天満宮駅、隣駅の梅田に行けば、日本全国に行けます。阪神高速の南森町ランプは5分、

そして何より大阪はコンパクトで多くの施設や官庁がぎゅっと集まっており、ここからは大体

どこでも自転車で行けます。坂もない。

梅田夜景.jpg

梅田の街並み。街のすぐ北側に淀川が流れる。夏にはここから花火が上がります。

 

 

魅力❸ 歴史がある

 関西は京都と奈良という古都があった所ですが、大阪も歴史が実に深いです。大阪城

にある難波の宮跡、四天王寺、住吉大社、すべて1300年以上の歴史がり、すぐそこにある天満宮も

1000年の伝統があります。また天満の南側は与力町、同心町という町名があります。

与力、同心でピンと来られる方もいらっしゃるでしょう。今でいう警察や検察などの役人です。

江戸時代、天満は大阪奉行所の有力官僚たちが屋敷を構えていた場所で、その人たちの役職が

今でもそのまま町名として残っています。与力だった大塩平八郎の墓碑もすぐ近くにあります。

今は住宅街ですが、その中にはお寺も多く、緒方洪庵の墓碑や、天満宮の前には川端康成生誕の地も

あり、そういった歴史を感じさせるものが、そこかしこにあります。

難波の宮.png

 難波の宮跡。奈良時代に都があったとされる場所。ここに都があったことがわかった

のは20世紀に入ってから。こうして公園として整備されたのもほんの数十年前とのこと。

こんなに古い歴史があるというのに、大らかというか何と言うか。

大阪城.jpeg

 大阪城天守閣。昭和初期に鉄筋コンクリートで再現されたもの。木造でない分価値が

ないという意見もありますが、城としてのデザインは美しく、何よりこれが府民の

寄付によって出来たという話は素敵だと思います。そして石垣。世界中さがしても

このような立派な石垣はそうないでしょう。特に堀の外側から大手門を見たときの

その北側と南側の石垣の眺めは圧巻。

傘踊り.jpg

 天満宮のお祭りである天神祭りの傘踊り。伝統はあるけど、市民参加型の傾向が強い

分、あまり形式張った印象がなく、これもまた大阪らしい。

愛珠幼稚園.jpg

 

大阪経済の中心地、北浜・淀屋橋エリアの高層ビル街に佇む立派な木造建築物。

実ははこれ市立の幼稚園。東隣は緒方洪庵が開いた適塾跡、西隣は町人の学校と

呼ばれた懐徳堂跡、その更に西は愛日小学校跡。全て江戸時代に商人自らで設立した

私塾の流れを汲む教育施設跡。大阪の民間の力強さが垣間見えるエリア

 

大阪松竹座.jpg

 ちょっと離れていますが、難波の松竹座。江戸時代に幕府の

都市計画により、芝居小屋が道頓堀に集められたのをきっかけに

演劇や歌舞伎の中心地となりました。現在では多くは閉鎖されましたが、

松竹座ともう少し東側の文楽劇場は今でも多くの人で賑わっています。

 

魅力❹ 2つの観光資源

ここ天満は、当たり前の人々の日常が見られます。生活空間です。商店街や住宅街を歩いていると

いろんな人がいてその人たちを観察するだけで、時間が過ぎてしまいます。僕のようなよそ者が

多いからか誰に対しても気さくで、まるで地元にいるような感覚を味わうことが出来ます。

 話は変わって、ベトナムに住んでた一時期、私はホーチミンで観光ガイドをやってました。

ホーチミンは観光地らしい観光地はありません。そこで一番の観光コースになったのは美味しい

お店と市場と、バイクに覆いつくされた道を眺めることでした。そう、まさにホーチミンの日常が

一番の観光資源だったのです。大阪も同じことが言えると思います。しかし大阪にはそれに加えて

隠れた歴史にまで触れることが出来る2度楽しめる観光地なのです。

 

魅力❺ 治安がよくて自然豊か

13年間住んでる私が言うので間違いないと思います。治安はいいです。自然と大阪はあまり関連が

ないように思いますが、天満の東から南にかけてカーブを描くように大川が流れており、その周辺

は公園として整備され、その公園の横にある造幣局の桜と大川沿いの桜並木は有名です。そこから

少しさらに南に足を延ばすと大阪城があり、お城は、その周辺の公園とともに桜と紅葉を楽しめる

名所です。

中之島公園.jpg

 大川が流れる中之島公園。日曜日の朝の様子。

大川紅葉.jpg

 大阪城の紅葉

中之島.jpg

 中之島公会堂。春と秋にはいろんなイベントが開催されています

 

こうして大阪の特に天満周辺は魅力がいっぱいで、飽きることがありません。また隣の大阪駅

まで出れば、京都まで30分、神戸三宮まで15分、奈良まで1時間と関西自体もコンパクトなので

天満は関西旅行の拠点としてもピッタリです。