ABR-1タイプブリッジのワイヤー鳴き、振動で緩むサドルスクリュー鳴きは止めることができるのか?

 

まずは、ワイヤーの改造からやってみました。

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まっすぐのワイヤーを凹に曲げるというのが一般的な対応ですが、支点が1弦と6弦のスクリューの2ヶ所のみ、距離のある中程の3弦と4弦の押さえはどうしても弱めで、個人的には嫌な感じが残るのは否めません。

もちろん良い加減に曲げることができればワイヤー鳴きは止まりますが、弾いているうちに押さえの弱い3弦と4弦のスクリューが振動で緩むこともあって、そうなるとスクリューがサワサワ鳴きます。

私より上手に曲げることができる人がいるかもしれませんが、私も実際に数え切れないほど作りましたので、凹曲げの限界ではと感じている次第ですが。

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そこで、ワイヤーが均等に各スクリューと接触するように試作を繰り返してできたのが、画像のような曲げ方です。

0.46ミリ径のピアノ線で作りました。

2弦と5弦のスクリューがあたる赤矢印のところを湾曲させると、その内側にある3弦と4弦の押さえ位置が下がって強く押さえるようになります。

新しい支点を内側に作るのですね。

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取り付けてみるとこんな感じ。

ジグザグなので伸び縮みがあり、着脱は思っていたより容易です。

ただし、手持ちの別の国産ブリッジで試したところ、個体差には対応できないことが分かり、残念!

要微調整なのです。

ともあれ、凹曲げと比較して確実にタイトにスクリューに接触させることができて、効果は相当ありそうです。

作るのは非常に面倒ですが。。。

 

 

次に、サドルスクリューの緩み防止策ですが、塩ビワッシャーをサドルスクリューの先端に挟み込むやり方を考えてみました。

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どんなサイズが適切かはトライ&エラーしかないので、とりあえず手持ちの塩ビ板から打ち抜きで作ってみました。(画像のワッシャーに至るまで20個ほど作っています)

ワッシャーの厚みの分サドルスクリューはタイトにハマってくれます、パチン!と。

逆さにしてもサドルは落ちませんので、演奏中に弦が切れてもサドルは脱走しません。←これ大事!!

また、ワッシャーの穴のサイズの加減で、サドルを収める角穴の微妙な違いにも対応ができそうですが、検証は追い追い。 

スクリューの先はテーパーしていますから、穴は大きいほどルーズに、小さいほどタイトになりますが、タイトにすると挟み込みの難易度が上がりますので、思案のしどころです。

ちなみに、画像は私のOrvilleのブリッジで、国産ABR-1タイプ。

ワッシャーの厚みは0.5mm、外径3.5mm、穴1.7mmがベストです。

 

結局ノンワイヤーABR-1ができあがりましたので、ジグザグワイヤーは要らないという顛末に。。。

あんなに苦心したのに、やれやれです。

 

ワッシャーの耐久性と音の変化はまだ分かりませんので、しばらく弾き倒しますね。

なお、ただいまバナナムーン別働隊が使えそうな市販ワッシャーを探してくれています。

頼りにしています。

 

つづく。。。