2021/08/27 08:59

たわらや酒店様(熊本県菊陽町)のかわら版で当社をご紹介いただきました。

当社のお取引先であります熊本県菊陽町のたわらや酒店様より、かわら版でご紹介いただいておりましたので掲載させていただきます。

※記事は2020年9月のものです。

pdf たわらや酒店かわら版(暁紹介).pdf (0.75MB)

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※一部転載いたします

宮崎県高千穂町。多くの神話が残る里です。米焼酎『暁』を醸す、アカツキ酒造は、創業昭和91934)年。地元の農家の方々が出資して酒蔵を作ったといいますから、かなり異色の蔵ですね。神話の里、高千穂は、古来より民主的な自治組織があり、このイデオロギーが酒蔵を生み出したのではないか?と思います。

(中略)

焼酎づくりのポイントは、やはり麹づくりと河内さんは語ってくれました。よい麹をつくるには、お米の蒸しが肝心。蒸し米に麹菌を振りかけるのですが、温度が高すぎても麹菌がダメになるし、冷え過ぎてもよい麹にはなりませんと、語ってくれました。

「麹づくりの時は、夜中も麹が気になって、気になって寝れません。麹が米に着いただろうか…、気になります」と。

出来上がった麹を使って小型のタンクで1次仕込みを行います。期間は7日間。ここまでは球磨焼酎となんら変わらない。続いて、2次仕込み。大型の昭和33年製の4700ℓのタンクに移されて仕込まれます。1次仕込みの醪(モロミ)と蒸した米を混ぜ合わせ、約1カ月間発酵させます。完全に発酵がおとなしくなるまで、発酵させるのだそうです。通常、球磨焼酎の場合、2週間で蒸溜するので、醪日数が2倍です。蒸留酒でこんなに長い醪日数は初めてでした。恐らく、球磨焼酎よりも低い温度で長期間発酵させて、『暁』の独特の香味を整えるのではないか、と思いました。

出来上がった醪は、3回に分けて常圧蒸留器で蒸溜され、タンクへ移されます。1年以上、タンク内で寝かせられ、香味を整えるといいます。

『暁』を口にすると、米の旨味が凝縮された不思議な感じがします。風格のある香りと、旨味。一度飲んだら、忘れることができない、どこか懐かしく、どこかぬくもりのある味なのです。忘れていた頃に、『あっ、暁を飲みたい~』とむしょうに飲みたくなる時があります。理屈ではなくて、神話の里、高千穂の奥ゆかしい焼酎『暁』。今年で86年の香味は、今も健在です。米焼酎の本当の美味しさを伝える蔵を、夕方、後にしました。