電子かわら版

2024-05-15 15:18:00

初夏の過ごし方

2024 皐月

 

初夏の過ごし方

 

□ 初夏は一年で一番、活発になる時期

 

 

一年を通じて一番活動的になる時期は初夏です。春から初夏にかけてリンパの流れ、水の体液の流れは変化してきます。

脇の下の水かきはリンパの流れと関係していますが胸の胸郭が開くことによりこの脇のリンパの流れなどが変化してくるのです。

胸郭は横隔膜の動きや呼吸器官に関係していて、初夏という季節は呼吸器官が活発になる季節でもあります。そうした背景にあるのが下半身の後側の筋肉です。どういうことかと言いますと、わかりやすく言えば、気分が落ち込んでいるような時というのは歩く歩幅が小股になっていきます。反対に大股で歩いているような時は気分が落ち込むということはないのです。そうした事から初夏という季節は大股で歩くことで胸郭が開き、呼吸器官が活発に働く季節なのです。言いかえれば、そのような身体状態でなければ、いわゆる五月病などの精神的変動につながったりするのです。

 

□ 初夏は汗を上手にかいて、大股で歩きましょう!


 そして呼吸器官が働くというのは皮膚呼吸も活発になってきます。

 日本の梅雨は高温多湿です。梅雨の時期を上手に過ごす為に初夏の季節から上手に汗がかける身体になってこないといけないのです。私たち人間は恒温動物です。恒温動物とは体温調節能力があり、外界の気温に関係なく一定の体温を維持できる動物です。これは発汗機能を通して体温を一定に保っているのです。そして発汗機能という体温調節だけではなく尿などの排泄ではまかなえない不純物などを捨てる役割があるのです。尿などにおいても腎臓の機能、身体的には足裏の感覚による事が大きいのです。

 先に書いた水の流れというのは足裏の機能が十全に働くことにより排泄がスムーズに働くのです。むくみにしても極端に言えば腹水がたまるなどにしても体液の流れがスムーズにいかなくなる現象です。そうした事から梅雨時などが水虫になったりする方が増えるのです。

 

 日本人の足裏の汗腺は西洋人より多いらしいですが、その為革靴などを履いていますと余計に蒸れて水虫になりやすくなります。そうした事からも日本人の草履(ぞうり)などは日本の風土にあった履物だったわけですね。いずれにしても初夏である今の季節、大股で歩き足裏の感覚を敏感にしておくというのが初夏から梅雨を乗り越えるための過ごし方です。

 

※卯月号は都合により休載させていただきました

2024-04-01 12:58:00

痔を切ってはいけない理由

2024  弥生

痔を切ってはいけない理由

 

□ 春は痔になる方が増える季節 ~春を迎える身体とは~

 

人間も自然界の一部です。一月の中旬ぐらいから左後頭部が緩み、二月の中旬にかけて左肩甲骨が動き緩んできます。そして三月の中旬にかけて左骨盤が緩んで開いてきます。そうした動きを毎月行っているのが女性の月経です。そして春先は男性も同じように動いてきます。心臓の働き、心臓の血流が良くなってくるからです。その為に冬眠などは気温差なども含めて心臓に負担がかかってくるのです。

 

そこで左骨盤が緩む、開ききらずに左足小指に重心がかかりますと痔になる方が増えるのです。肛門という実体のない器官、括約筋の中心ですが極端に我慢しすぎますと肛門というのは閉まりすぎてしまいます。反対に我慢がきかないと肛門というのはたるんでしまいます。いわば子宮脱のような骨盤底筋に関係しています。

 

そこで出産時などいきみすぎてしまったりしますと切れ痔になったりもするのです。そうした心臓の動きと関係しているのが肛門なのです。

 

□ 心臓を保護するために痔になることもある

 

冬場の寒さに耐えた身体が上手に春を迎えることなく、左骨盤が緩み切れませんと痔になるのです。ですから冬場の心臓の保護でもあります。身体からしますとそれだけ頑張っている、と教えてくれているわけです。


また、反対に狭心症などの持病があるような方というのは治ってくる過程に痔になることもあるぐらいです。それだけ毛細血管が集まっているところですから、昔のお医者さんは肛門の手術といういのは慎重になさっていたのです。そこで痔の手術などをしますと今度は本格的に心臓への負担になってくるのです。

 

自分でできるケアとしては肛門に蒸しタオルが一番良いですが、身体においてはきちんと春を迎える身体、左骨盤が緩むことが出来るからこそ春という季節を満喫することができるのです。ですから人間に身体は桜の階下の前に春を迎える訳です。そして骨盤が緩む、開くというのはエネルギーがうっ散、発散されたという事です。そうしたエネルギーがうっ散、発散されないまま4月、5月を迎えますと路上などでもおかしな人が増えたり、あるいはいわゆる五月病のような精神的変動につながることもあるのです。

 

春という季節、古傷が表面化したり何かと変動が激しい季節です。それだけ動いてくる季節なのです。過去の身体の打撲なども表面化するのも春先です。だからこそ整体などをしていますと変化するチャンスと捉えているわけです。

2024-02-09 18:22:00

歯という部分と全身性

2024 如月

 

歯という部分と全身性

 

□ 春先、歯の治療を控える訳

今回は歯並びについて書いていきます。季節的にも身体は春に向かっています。春という季節は骨盤など関節が動いてくる季節です。そのため、股関節と連動されている顎関節ですが、とりわけ3月、4月などは歯を抜いたり、歯の治療は控えた方がいい季節と整体では言われています。歯を抜くにしても夏場に抜くのと春先で抜くのとでは身体に対する影響が違うのです。

 

そして歯並びについてですが、特に大切になるのが子供の成長過程、乳歯から永久歯に生え変わる6歳前後、まだ歯の大きさに対して口の大きさが合わないと子供はその時期に風邪を引いたり熱を出したりします。胸の胸郭が歯並びに関係している為、子供の成長過程での風邪はとても大切なのです。

 

そうした風邪を経過されることにより歯並び、歯の大きさに対して口が合ってくるのです。ですから呼吸器官が一番成長する時期で呼吸器の働き、胸の胸郭が歯並びに連動されているのです。

 

 

そして思春期に入り生殖器官が成長してくるのですが、女の子であれば呼吸器官が成長しきれてなく思春期を迎えますと月の月経が短くなったりするのです。そして先に書いたようにその時期に歯の矯正などをしますと、ますます生理不順になりやすくなります。

反対咬合いわゆる受け口などは必ず頸椎6番が飛び出してきます。思春期は他者を意識しやすくなってきます。そのため、自分の容姿も含め歯並びも気にしがちな時期と思いますが、多感な時期は自分が“こんなことをしたい”“何になりたい”ということが定まっていないとどこか顔の輪郭もはっきりしないのです。多感で変化しやすい時期だからこそ、顔も動きやすく歯並びなども変化しやすいのです。

 

さらに「親知らず」、医学が発達していない時代は、親知らずが生えてくる頃は両親が亡くなっていたということで、「親知らず」という名称になったと言われています。現代において、様々な方の身体を拝見していて親知らずが影響し出した時には抜く抜かないは別にして、必ず親子間の関係性が変化している時期なのです。一人暮らしを始めたり今まで密接な親子関係からどこか関係性が変化してくる時期のようです。今回歯という部分を取り上げましたが、身体の全身性、親子の関係性、すべて密接に関わってくるのです。

 

 

2024-01-08 13:56:00

個が立つ時代(その人らしさが際立つ時代)

2024 睦月

  

個が立つ時代(その人らしさが際立つ時代)

 

 身体から見えた反骨精神

 

年明け、ご高齢の方がみえました。そして、実は私は、能登出身なんですよと。はじめてお聞きした事だったのでそうだったんだと思いました。

 

そして、その方がおっしゃるには、数年前に起きた能登の地震の時には家屋の倒壊はありませんでしたが、付近の埋め立てされた所は倒壊してしまいましたと。流石に今回は、駄目だと思いますと。お身内の方はいらっしゃらないようですが、親戚も高齢になっているのでまだ連絡がとれませんと。

 

さぞ、自身の生まれ故郷の映像を見るのは忍びなかったかと思います。毎回いらっしゃる時には私は弱くて弱くてとおっしゃられていますが、その方の身体を拝見していますといらし始めの時には癌をかかえていましたが、今では寛解されました。

 

又、以前に身体から、どこか武士の家系かなと思ってお聞きしましたら、平家の末裔だと。

 

そこで、今回も身体を拝見していますと、「〇〇さんは、いざ困難になった時には反骨精神が出てきますよねと、これまでの人生においても、そうした困難の時ほど反骨精神が出てきて乗り切ってきたと思います。そこは子孫の血だと思います」とお伝えしたら、確かにこれまでの人生を振り返ると本当にそうでしたと。やはり、そうした先祖の影響があるのですかねとおっしゃられていました。そこで、能登地方というのは、そうした平家の子孫の部落が多いのですか?とお聞きしましたら全てではないですが結構いますよと。そうしたお話しを聞きその方の身体を拝見させていただいて、今回の震災も、時間はかかると思いますが反骨精神からきっと復興される県民性だと思います。

 

 新年に大きな出来事が起きましたが、今年というのはどこか「個が立つ時代」だと思います。整体における「体癖」実際は複合体癖ですが例えば、左右型四種に上下型一種の混じりとしても同じ複合体癖でも違うのです。

 そうした事を整体法の創始者の野口晴哉先生は48種類分類されたようです。人によっては今年、より一層仕事をがんばった方がいい方もいれば、のんびり充電期間に当てた方がいい方、何か新しく勉強をされた方がいい方もいれば、それこそ輪島の文化の素晴らしさを宣伝、復興に協力するなどにより個が立つ方もいます。当たり前ですが、個人個人が皆違うのです。個を立てながら、その人らしさを発揮しながら目の前の仕事をこなすことにより全体が変化するのではないでしょうか。

 

 

 

2023-12-29 13:52:00

冬場の水(寒の水)を飲みましょう

 

2023 師走

 

冬場は水(寒の水)を飲みましょう

 

□ 冬場は人間の身体もカラカラ!

毎年、冬場には書いています「寒の水」「生水」の季節です。空気が乾燥していますと洗濯物が乾きやすいのと同じように人間の身体も乾きやすくなってくるのです。そうした事からも空気が乾燥してきますと例年、インフルエンザが流行したりするのです。また、人間の身体は70%が水分から出来ていると言われていますがきちんと停滞なく流れることができるからスムーズに人間の身体は動けるのです。そうした身体の乾き、朝起きた時に喉が痛い、さらには粘膜の大元は鼻粘膜です。鼻の粘膜が乾いてきてから全身の粘膜が乾いてくるのです。

冬場の水分が間に合っていないから春先に身体が緩んでくる季節に花粉症のような形で鼻水を出してくるのです。ですからある季節に順応しづらい変動があるようであればその前の季節の過ごし方が大事になってくるわけです。

 

そうした水分ですが、慣れていませんと水分をとると“寒く感じる”、あるいは“お小水が近くなる”と言って敬遠される方もいますが、“みずみずしい”という表現があるようにきちんと水分が満ちてきますと内側から熱を生成されるので必要以上に寒さを感じなくなります。いわゆる寒暖差、自律神経の変動から心臓に負担がかかりますと寒さが身に染みるとなるのです。

 

また、寒くなってきたとたんに頻尿を訴える方が増えてきましたが、膀胱に一回にたまる量が少ないから頻尿になるのです。水分がきちんと吸収してきますとそこまで頻尿にはなりませんが最初、水分を取り出すとまだ身体が慣れていないために回数は増えてきます。排泄と捉えていただくとよいと思います。その回数もだんだんと少なくなっていきます。

 

スポーツなどをしている子供などは普通に飲んでも吸収しますが我々のような大人は水の飲み方を工夫したほうがいいのです。お風呂に入りながらであるとか、あるいは最初、水を含みくちゅくちゅとして一度捨てます。このように吸収する準備をしてからゆっくり飲んでいくと吸収しやすくなってきます。先に書いたように水というのは流れるからいいのです。動いていない状態で水を取ってもなかなか吸収しません。ですからデスクワークで一日、パソコンの画面を見続けていたりしますと、いわゆる悪循環となるのです。鼻が乾けば目という器官は一番、水分が必要な器官です。ですからドライアイになったりするわけです。そうした目の疲労から多くは咳が続いたりするのです。夏場は暑さのために水分を取る方が多いのですが、人間の身体にとって水分が必要なのは夏場ではなくて冬場なのです。

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