縁起

真言宗豊山派 

井際山 如意輪寺    総本山 奈良長谷寺 大本山 東京護国寺
本尊 如意輪観音
開基 行基菩薩  開山 梅山和尚

縁起
 当山は奈良時代の神亀年間(724~729)、行基菩薩の建立と伝えられる井際山観福寺の一院として創建されました。 観福寺は一山九院を擁する大寺院として隆盛 を誇り、弘法大師も滞在し修行しましたが、南北朝から戦国の乱世で次第に衰退し、子院の多くも荒廃しました。
 しかし当山は天文2年(1533)に帰依者によって堂宇が現在地に再建され、天正2年(1574)に梅山和尚が中興開山となりました。
知多四国霊場が始まった翌年の文政8年(1825)に霊場本部が置かれ、平成14年には本堂移設修繕が行われ、本堂を境内の一段高い場所に曳き上げました。

役行者が祀られており、古くはこの地方は熊野修験者が多く住み、 山岳信仰も盛んだったことを物語るものでしょう。

如意輪寺ご本尊 如意輪観世音菩薩 (中寺の厄除け観音)

如意輪寺は通称「中寺~なかでら~」とよばれており、ご本尊如意輪観音さまは「中寺の厄除け観音」と親しまれております。

如意とは如意宝珠、輪とは法輪の略で、如意宝珠と法輪をその手に持ち、衆生の苦を抜くことを本意とします。如意宝珠には災いを防ぐと古来から信じられており、法輪は古代インドの武器であったチャクラムが転じて煩悩を砕く仏法の象徴となりました。

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 ご祈祷の際にはご開帳いたします

 

円空作「薬師如来像」 拝観料 金、500円

 

また当山には、高さ63、8㎝の薬師如来立像があります。 

 薬師如来は、富山の薬売りが当山に持ち寄られ安置されたと口伝にて代々受け継がれています。

当山の薬師如来像は、江戸時代の僧 円空作です。

全国各地に「円空仏」と呼ばれるほほえみを称えた独特の仏像を残したことで知られております。

僧・円空は生涯に12万体の仏像を彫ったと伝えられ、知多半島では3体の円空仏がお祀りされており、

そのうちの1体が当山の薬師如来像です。(円空三仏霊場が知多半島にあります)

 

 

 

円空作 薬師如来

海運で栄えた「内海」

知多四国巡り46番の札所であるこの如意輪寺は、亮山阿闍利と同志が知多四国めぐり(新四国)を開いた翌年、文政8年(1825)、88ヶ所霊場の本部が置かれています。

本部がおかれたこと一つとっても、この内海の地が、千石船をはじめとする海運でいかに栄えていたかを知ることができます。

そして、その中心が内海川の流域です。今は静かな街並みを残し、落ち着いたたたずまいを見せています。

内海川の流れは絶えずして、移り変わるは人の世の常。


 現在、住職手づくりのリボン腕輪(如意輪具~にょいりんぐ~)等 がお守りとして販売されており、参拝者の目を楽しませております。