FRPって何?
FRPとは、繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastics)の略称です。
耐水・耐候性にすぐれ、強度があることからボートなど船舶のボディやお風呂の浴槽などに使われることで知られています。
形状が自由に造形できるのも大きな特徴で、デザイン性の高い造形物の製作には欠かせない素材となっています。
アミューズメント施設などの特殊造形を得意とするディーワークスでは、手がける製品のほとんどにFRPを使用しています。
ここでは、FRP製品がどのように製作されているかを簡単に紹介してみたいと思います。
(左)FRPで造形した木板。裏側を見るとグラスファイバーが織り込まれているのがわかります
(右) 塗装された完成品。本物と見分けがつきません
FRP製品ができるまで
FRP製品を作るには、最初に型を製作します。
まず作りたい物そのものを作り、それを原型として使って型を取ります。
(すでに出来ている物を使うこともあります)
型の素材はFRP、シリコン、石膏など。
それぞれ耐久性や原型の再現度が異なるため、用途によって使い分けます。
今回原型となる木製の舵
原型から製作した型。素材はFRP
型の裏と表。形状から木目の風合いまでしっかりと写し取っています
ワックス等を塗り型を外しやすくする処理を施したら、いよいよ樹脂で形を作ります。
まず、液状の樹脂とタルク(粉末の滑石)を混ぜ、程よい硬さにして型に塗ります。
そこにグラスファイバーを敷き詰め、液状の生樹脂で抑えて一体化させます。
グラスファイバー実物
樹脂が完全に硬化したら型から外します。
型からはみ出した樹脂やグラスファイバーなどのバリを取って整えます。
型から外したFRPを組み立てて 、段差や傷をパテで埋め、やすりなどで整えて最終的な形に仕上げます。
十分に脱脂作業を行い、サーフェイサーを吹きつけたら仕上げの塗装。
熟練の職人が金属の錆や木の質感、古びた風合いなど思いのままに再現します。
塗装の作業風景
6.完成
形から細かな木目まで原型そのままのFRP製品が完成。
軽くて耐久性もバッチリ!本物を超えています。
原型(左)と完成したFRP製品(右)
FRP製品。木と金属の質感が再現されています