アンクルン販売
(当店にて、アンクルンご購入をお考えのお客様は、どうぞ当ページ最下段までお読み頂きたく、お願い致します。)
当店(スラバヤ)のアンクルン(Angklung)は、全て、インドネシア、ジャワ島のバンドン市「サウン・アンクルン・ウジョSaung Angklung Udjo社」製(または、元ウジョ社職人の作成による製品。詳細については、お問い合わせください。店長より、ご説明させて頂きます。)を、直輸入しております。(2009~)
※商品の詳細(サイズ/色/重さ他)は、お問い合わせください。
※受注発注を基本ー在庫がある場合を除きーとさせていただいております。
受注発注の場合、納期はー緊急手配をした場合を除きー受注後約2~6カ月をお考えください。(ただし、納期の確約はいたしかねます。)詳しくは、お問い合わせ下さい。(下記10♪ご参照ください。)
※価格は、2024/7月現在当店(愛知県一宮市)渡し定価ー日本国内送料(ただし、当店渡しが原則です。送付は基本的に行っておりません。詳しくは下記11♪をご覧ください。)別途及び消費税別途ーです。(価格は、諸事情により、予告なく改定されることがあります。また、緊急手配の場合は、緊急手配料金がかかります。詳しくは、ご相談ください。)(受注発注の場合、一部、前金のお支払いをお願いする場合がございます。)
※複数台数のご注文の場合は、別途、価格について、ご相談を申し受けます。
※バラでの販売は、基本、しておりませんので、ご了承ください。
※当店は、アンクルンについては、バンドン市ウジョ製(または、元ウジョ社職人の作成による製品。詳細については、お問い合わせください。店長より、ご説明させて頂きます。)のみを取り扱っておりますが、店長の「こだわり」に基づいたものです。同社の代理店ではありませんので、ご理解、ご了承ください。(詳しくは、下記5♪を、ご覧ください。)
1)Angklung Sarinande(standard)
アンクルン・サリナンデ(スタンダード)(8音階ーC,D,E,F,G,A,B,Cー構成音階詳細は、下部構成音階表をご覧ください。)
サイズ:横ー約55cm 高さー約70cm(最大)
価格:¥18,000(スタンド付きー標準ー/2連筒ー標準ー/トピーインドネシア語で「帽子」。各アンクルンの上部に渡したバーのこと。アンクルンを鳴らす際により振りやすくなります。ー有り。)
在庫:有り(1台)ー2024/7現在
2)Angklung Sarinande plus
アンクルン・サリナンデ・プラス(14音階ーG,A,B,C,D,E,F,F#,G,A,B,C,D,E)
サイズ:横ー約75cm 高さー約75cm(最大)
価格:¥29,000(スタンド付きー標準ー/2連筒ー標準/トピーインドネシア語で「帽子」。各アンクルンの上部に渡したバーのこと。アンクルンを鳴らす際により振りやすくなります。ー有り。)
在庫:有り(1台)ー2024/7現在
3)Angklung TK
アンクルン・テーカー(18音階ーF,G,A,A#,B,C,D,E,F,F#,G,A,A#,B,C,D,E,Fー構成音階詳細は、下部構成音階表を、ご参照ください。)
価格:¥55,000(スタンド無し/2連筒/トピ付き)
(スタンド付きー写真ー/3連筒以上/トピ無し等は、別途見積り。)
4)Angklung Melody
アンクルン・メロディー(31音階ーF#,G,G#,A,A#,B,C,C#,D,D#,E,F,F#,G,G#,A,A#,B,C,C#,D,D#,E,F,F#,G,G#,A,A#,B,Cー構成音階詳細は、下部構成音階表を、ご参照ください。)
価格:¥95,000(スタンド無し/2連筒/トピ付き)
(スタンド付きー写真ー/3連筒以上/トピ無し等は、別途見積り。)
5)Angklung 「The Game」
アンクルン「ザ・ゲーム」(8音階ーD#,F,F#,G,G#,A#,C#,F#ー構成音階詳細は、下部構成音階表をご参照ください。)
価格:¥58,000(スタンド有りー標準ー(写真)/2連筒/トピ付きー(写真はトピ無しです)ー)
(3連筒以上/トピ無し等は、別途見積り。)
6)Angklung Toel
アンクルン・トエル(33音階ーE,F及びアンクルンメロディ音階/4連筒/スタンド付きー写真ー)
価格:¥220,000
その他、ベース(低音)アンクルンセット、オリジナル音階アンクルンセット、ガンバン等にも、対応させて頂きますので、お問い合わせください。
(なお、バラ売りは、ーセットが崩れるためー基本、対応出来かねますので、ご了承ください。)
catatan angklung (アンクルン・ノート)
2009以来、ウジョさんからアンクルンを輸入してきました。その間、私なりに、アンクルンについて気付いたこと、アンクルンに関わる人々のこと、その他のアンクルンについて知っていることを、少しずつ載せていきたいと思います。
(アンクルンご購入をお考えのお客様は、ひととおり目を通していただけると、嬉しく思います。)
(2023/2~記)
1♪調律
竹、という天然素材の性質上、(程度の差はあれ)音の経年変化は避けられません。多少の音のずれは、風合いとして考えられますが、半音近くずれると、ー演奏する場合は特にー調律が必要になってくる場合もあります。
アンクルンの簡単な調律は、頑張れば、自分でできます。(その簡単なやり方を、下の絵に書きました。)
私もかなりの数のアンクルンを、自分で調律(音合わせ)してきました。
用意するのは、下の道具達です。
小刀/鋸/チューナー
コツは、
1)かなり大胆に削る。
2)マメにチューナーで測る。
慣れるまでには、練習が必要です。(私も全然、完全には遠いです・・。)
しかし、より正確に、というご希望があれば、私の知り合いに、アンクルン専門の調律師(絶対音感保有者)がいます。有料となりますが、必要であれば、お問い合わせ下さい。
2♪割れ
竹の特徴は、中が空洞になっていることです。
その特徴から、色々な楽器(アンクルンもその一つ)等の、音の出るものの素材となるのですが、それゆえ、表面は非常に薄いものー従って割れやすいものとなっています。
アンクルンの割れる原因は、主に以下の二つです。
1)乾燥
2)圧が加わること
上記1)については、自然素材ゆえ、完全に避けることは、難しいです。
できるかぎり、乾燥させないこと(特に冬場)が大切です。
上記2)については、自然要因ではないので、気を付けていれば、防げるとは思います。
配送時/移動時/片付け時等に細心の注意を払わないと、簡単に圧力で割れてしまう、と考えてください。
割れたアンクルンの修理:
割れてしまった場合、その割れが、小さなものであれば、私は、木工パテで割れを埋めて修理しています。完全ではありませんが、なんとか直ります。(その後、調律が必要な場合もあります。)
割れが大きい場合は、修理が不可能な場合もあります。
3♪虫食い
アンクルンに限らず、竹製品全般の、一番の悩みは、この虫食い被害です。
この虫の名前は、「チビタケナガシンクイムシ」というそうで、大きさは、約1mm位のヒョコヒョコ動くやつですが、その被害は甚大です。(なお、人体に害があるとの情報は、見つけられませんでした。)
色々、事前及び事後の対策を講じてきました・・。
しかし、結論からいえば、この被害を100%、完全に防ぐことは、非常に難しいです。
(もし、この被害が、全く見受けられなければ、それは、相当に幸運と思われます。)
ただ、その被害を極力減らすための方策はしてきております。
まず、この虫の被害があるか、どうか。これは、比較的簡単にわかります。
対象物の下に、あるいは周りに、竹の粉ーさらさらとした、いかにも、という感じですーが落ちていれば、竹の中に、「生きた」(または、死んだ)虫がいる可能性があります。
また、粉が落ちていなくても、1mm位の丸い穴ーこの穴も、ほぼ正確な円に近い、いかにも、という感じですーが、空いてれば、中に「生きた」(または、死んだ)虫がいる可能性があります。
私が、取っている虫対策は、以下の通りです。
a.インドネシアに発注または、仕入れる際には、現地の人に、虫対策をお願いする。具体的には、「燻じょう」を依頼しています。
ウジョさんにも、勿論、お願いしています。
ただし、これだけで、日本到着時に、虫が、全くいない、ということには、なりません。残念ながら。
b.日本到着後に、商品の検品/処理を徹底する。
万が一、検品時に、「生きた」虫がいることが、わかった場合は、以下の駆除方策を講じています。(虫が、死んでいれば、勿論、掃除等して処理します。)
ー殺虫剤の噴霧。(殺虫剤は、天然由来のものを使います。)
ー熱処理。ー虫は、非常に高温の熱には弱いーこれは、本来は、熱湯に浸すのが、良いそうですが、その施設が、私にはないため、私は、写真の電気ヒーターで熱して、駆除しています。
ー被害が、甚大な商品の場合は、残念ながら、廃棄処分します。
主に、以上のような方法で、虫対策を講じ、今では、ほぼ99%、駆除できていると考えています。
ただし、先に言った通り、残念ながら、100%ではありません。
これからも、虫との闘いは、続いていくと思います・・。
アンクルンご購入をご検討の際には、上記、天然素材ゆえの、「割れ」「虫食い」等のリスクがあることを、十分ご理解頂けますよう、お願いいたします。
(当店は、お引き渡し時の商品のご確認以降における、上記、割れ/虫食いについての、保障は、基本的には、いたしかねます。ただし、状況によりますので、ご相談ください。)
4♪2連筒と3連筒(または、それ以上)
アンクルンは、縦筒の竹の振動を、ベースの竹で受け止めて鳴らすことで、音が響いてきます。その縦筒の竹の本数に、2本タイプと、3本(または、それ以上の本数)のタイプがあります。(1本のみ、というのも、見たことはありますが、アンクルンとは言えないような音でした。)
通常は、同じ音階の1オクターブ違いを組み合わせて作成します。
日本で、販売されているのは、ほとんどが、2本タイプなのではないかと思われます。2連筒
勿論、この2本(連)タイプで、十分、アンクルンを楽しめます。
ただ、3本(連)の、アンクルンの音を聞くと、さらに音に深みが加わっていることに驚きます。
(この3本は、通常、低音2高音1の組み合わせです。)
ただ、3本(連)タイプは、その分、大きさと重さが増しますので、それがネックかもしれません。
さらに、ウジョでは、4本(連)(以上)も作成しており、さらに、同じ音階ではなく、違う音階の組み合わせ(和音タイプ)も、注文に応じ、作成しています。
当店では、2連筒タイプを、標準(定価)としています(アンクルントエルを除く)が、ご希望に応じて、3連筒タイプ等にも対応させていただきます。
詳しくは、お問い合わせ下さい。
5♪サウン・ウジョ社アンクルン(Ms.Elly)との出会い
その1ージャワ島バンドン市の「サウン・アンクルン・ウジョ」社を、初めて訪問したのは、2009年と記憶しています。
きっかけは、インドネシアから日本に帰国されたある女性から、同社を紹介され、同社のアンクルンの輸入を依頼されたことによります。
私も、それまで、アンクルンという楽器は知っており、何台か輸入して販売していました。(それらのアンクルンは、バリ島、ジャカルタ、ジョグジャカルタで入手したもので、ほぼ、1オクターブのものです。)
ただ、それまで販売したアンクルンは、音も安定したものではなく、観賞用、お土産用ならともかく、実際に演奏できるレベルのものではない、と思われました。
以上のような理由(他にも理由はありましたが)から、私は、長い間、アンクルンの輸入はあきらめており、上の女性にも、そのように説明し、一度はお断りしました。
その女性は、サウン・ウジョの話をされ、そこのアンクルンは、その他のアンクルンとは、全然違う、と話されました。一度、行って見てきてほしい、と。
その2ーその女性の熱意と、私自身の「インドネシア全諸島の民芸品の販売」を標榜していることの好奇心/興味/責任(?)から、ウジョさん訪問を決めました。
バリ島から、バリ人の友人マデと出発。飛行機でジャカルタ(思い出の街ー店主は20代のサラリーマン時代に約3年ジャカルタに駐在していました。「スラバヤ」という店名は、ジャカルタの「スラバヤ通り」から、つけたものです。)まで行き、ジャカルタからは運転手付きレンタカーでバンドンまで行きました。
(ジャカルタからバンドン市ウジョ社までは、ー当時は、まだ高速道路が完成してなかったような、また、バンドン市内はとても渋滞していたようなー片道約5時間くらいかかったように記憶しています。)
訪れたサウン・ウジョ社は、その広い敷地に、アンクルンやアンクルン周辺の楽器を製作している現場、資材置き場、展示ショールーム、事務所、レストラン等があり、何より驚いたのは、何百人もの観客が入れる、大きな屋内ステージがあり、そこで、ほぼ毎日、アンクルン演奏のステージ・パフォーマンスが行われていたことです。それは、まるで、アンクルンのテーマパークのようでした。
ステージのパフォーマンスを見学した後、展示ショールームで、実際にアンクルンを試し、その品質の高さに、非常に満足しました。
(その後、私は、ほぼ、1ー2年に一回は、ウジョさんを訪問し、その回数は現在まで5~6回くらいを数えています。)
そして、そこで私たちを案内し、説明してくれたのが、ウジョ社のMs.Ellyです。
その3ー
Ms.Ellyは、とても聡明な、そして敬虔なイスラム女性です。
私の希望をしっかり聞いてくれて、スムーズに見積りをしてくれました。
その後、私がウジョさんを訪問する度に丁寧に応対してくれています。
彼女に対する信頼が増すに連れ、ウジョさんまで訪問しなくてもーバンドンまで、毎回行くのは、時間的にも経費的にも、かなり費やすものがありますー、メールや電話で連絡をして、アンクルンの注文その他に、しっかり対応してもらっています。
しかし、やはり、実際にウジョさんまで訪問すると、行く度に、メールや電話ではわからない新しい発見があり、また、教えがあり、とても有意義です。
これからも、可能な限り、機会を見つけてウジョさん訪問を続けていきたいと考えています。
ウジョさんのホームページは下記からどうぞ。
6♪アンクルングループ リーオさんとの出会い
リーオさんとのお付き合いも、すでに10年以上になります。
リーオ(Leeo)さんは、2005年の愛知万博の時に結成された、民族楽器(アンクルン及びスチールパン)を演奏するグループで、万博終了後も、その活動を、現在も、精力的に続けておられます。
主に、中部地方を中心に、各種イベントにて、アンクルンを演奏しておられます。
その演奏スタイルは、あまり他の西洋楽器を絡ませず、アンクルン本来の音色を重視したものとなっています。
曲目も、インドネシア民謡や日本や世界のポピュラーソング、さらにオリジナル曲等、多岐に渡っています。
イベント中には、(ウジョさんのステージと同様)観客の方にアンクルンを持ってもらい、皆で合奏するコーナーを作るなど、子供から大人まで楽しめる演奏会になっています。
私も、何回か、リトルワールドにてのステージをお願いし、快く引き受けていただいております。
リーオさんのホームページは下記からどうぞ。
7♪アンクルントエル(angklung toel)のこと
その1ーアンクルン・トエルを初めて見たのは、ジョグジャカルタででした。そして、それは、かなり衝撃的でした。
その時(2013年くらいか)、私は、仕入れにジョグジャカルタに行っていて、いつものようにマリオボロ通りを歩いていました。
すると、何やら竹の音が、それもアンクルンのような音が聞こえてきました。しかし、でも・・。早すぎる。テンポ・リズムが早い!高速過ぎる!それに、ドラムや、ベースやらが入った何人かのバンドチームの演奏のようで・・。
曲的には、オリジナルなのかな・・。ヒュージョンのような、モダン・ジャズのような。(でも、やはり、どことなくインドネシアの歌謡を思わせるメロディ。)
でも、明らかに、中心の楽器はあの、アンクルンのようです!
私は、導かれるように、音のする方に向かっていきました。
その2ーそのグループは、男ばかり7~8人で、揃いのユニフォームを着て演奏していました。そして、その中心にある楽器は、やはりアンクルンで、リーダーらしき男性が、ひとりで鳴らして演奏しています。素早い手さばきで、アンクルンを鳴らしています。
驚いたのは、スタンドに並べられた、アンクルンが、いつも見慣れた縦方向、つまり上下方向が、ほぼ真横になっているのです!
その3ーなんだ、このアンクルンは?!と思いました。
演奏が一区切りついたところで、そのアンクルンに近づいて、よく見てみました。(その、リーダーらしきアンクルン演奏のお兄さんは、私を、胡散臭げに見ていました。まあ、あとから考えれば、彼らはボランティアではなく、ストリート・パフォーマーとして演奏しているので、当然、寄付を必要としているのです。)
アンクルンは、30音階くらいで、スタンドにセットされており、さっき言ったとおり、縦方向が、ほぼ真横になっています。そして、通常は、ベース(底)になるアンクルンの竹の部分近くを、手にピックのようなものをつけ、弾いて音を出しているのです。
そして、ひとりであのように、まるでピアノの速弾きのように鳴らせる理由は、そのアンクルンを、ほんと近くで見て、(なんとなく)わかりました。
ゴムです!ゴムを何重にも重ねて、1本づつアンクルンとスタンドを結んでいるのです。
ゴムの反動を利用して、弾いているのです!
これだと、一瞬アンクルンを鳴らすと、後は勝手にゴムの伸び縮みで、アンクルンが鳴り続けるのです。
よく考えたものだ、と感心しました。
一体、誰が、いつ頃考え出したのでしょう?
(もし、ご存知の方がおられたら、是非教えてくださいませ。)
この演奏方法だと、ほんと、アップテンポの(のりのりの)曲が、ひとりのアンクルン演奏で、できるのです!
(その後、ジョグジャカルタには、毎年のように行きますが、このスタイルのアンクルングループの演奏は、マリオボロ通りはもちろん、その他の街角でも、よく見かけるようになりました。その度に、私は、聞き入ってしまいます!)
それにしても、伝統楽器を、ストリート・パフォーマンスの楽器にアレンジしてしまう、彼らの感性の鋭さ、柔軟さに、改めて感心してしまいます。
その4ーさて、ある年、バンドンのウジョさんを訪ね、Ms.Ellyと、話していたとき、ふと、上記のジョグジャカルタで見たアンクルンの話しをしてみました。「とても、不思議なスタイルのアンクルンー私はその時まで、ジョグジャカルタで見たアンクルンの名前を知りませんでしたーを見たんだけど、エリーさん、知ってる?」と。
彼女は、いとも簡単に、ああ、アンクルン・トエルね、と答えました。それなら、ここウジョにもありますよ、と。
なんと、私は、それまで知らなかったのですが、このスタイルのアンクルンも、ウジョで、製作販売していたのです。
彼女について、ショールームを進んでいき、その先に「アンクルン・トエル」が展示されていました
そのアンクルンは、ジョグジャカルタで見たものとは、やや違っていましたが、(アンクルンは真横ではなく、ほぼ、縦方向が、真逆にしてかけられています。)ゴムの反動を利用して、アンクルンを鳴らす仕組みは同じです。
さらに、ジョグジャカルタで見たものより、連も4連筒で、かなり大型です。
エリーさんは、近くにいたウジョさんの職員さんに、「何か弾いてみて」と声をかけてくれ、その職員さんはーもちろんひとりでー、「レットイットビー」を弾いてくれました。4連筒の効果もあり、とても重厚な響きでした。
底辺(トエルの場合は、一番上になっている。)のアンクルンには、弾きやすいように、木製の突起物がはめられていて、(ピックで弾くのではなく)その突起物を一瞬揺らして、演奏するようになっています。
その5ーその後、ある日本のお客様から、このアンクルン・トエルのご注文が入り、最近、当店として、初めてウジョアンクルン・トエルの輸入販売をしました。
製作依頼から、輸入~搬入まで、かなりの時間がかかり、また、かなりの大型で(とくにスタンド)労力的にも結構かかりました。
しかし、日本でとても珍しい楽器の入手に、お客様には、非常に喜んで頂きました。
もちろん、音も、良かったです!
8♪「ザ・ゲーム」(小六禮次郎作曲)のこと
その1ー2012年頃、アンクルンの特定の音階だけのお問い合わせがありました。
当店では、アンクルンの販売は、セット販売を基本としており、バラでの販売はしていない旨を、お伝えしました。
その、特定の音階は、8音階で、以下の通り、とのこと。
D#,F,F#,G,G#,A#,C#(high),F#(high)
その音階をカバーするためには、当店アンクルンラインナップの中では、サリナンデ/サリナンデプラス/TKでは、無理で、メロディが必要になってきます。
そのようにお伝えし、さらにメロディがあれば、色々な曲目が演奏できることを、お伝えしました。それで、そのお客様には、ご納得の上、「メロディ」(31音階)を、お求め頂きました。
その2ーその後、上記と同じ内容のお問い合わせが、相次ぎました。
私は、何だろう?、と思って、あるそのお問い合わせをされた、お客様に、この音階だけを必要とする理由を尋ねました。
すると、ある曲の演奏に、アンクルンの出てくる楽章があり、それで、必要になる、とのお返事でした。
その曲目というのは、小六禮次郎さんという作曲家の「ザ・ゲーム」という作品で、約40年前に作曲されたもの、という話でした。その作品は、あるパーカッショングループの依頼で作られたもので、今でも、打楽器アンサンブルグループで、演奏されています、とのことです。
下記が、その楽譜🎼です。
その3ー私は、その作曲家が、どのような経緯で、アンクルンを知り、それを楽曲の中に指定して組み込んだのかは、知りませんが、この楽器に興味を持ち、リスペクトしていただいたことをとても嬉しく思いました。
通常は、ある曲目の演奏だけに特化して、アンクルンを販売することは、当店はしません。が、上のような、リクエストが多くなり、また、作品のことを知って、それでは、例外的に、この曲目だけに特化した、アンクルンを輸入しようということにしました。(それが、上記当店アンクルンラインナップの5「The・Game」です。)
しかし、この曲を入り口に、他の曲目も、アンクルンで演奏してみよう、というお客様が増えることを、願っています。
9♪バリ島のアンクルンのこと
ウジョさんのところのアンクルンに出会うまでは、バリ島の市場やジャカルタのデパートで、アンクルンを(少し)仕入れていました。
しかし・・・。はっきり言って、お土産品のレベルを出ていない、音も品質もあまりに安定していない・・。私の店で、それらを、インドネシアを代表する素晴らしい民工芸品、として販売することに躊躇を感じました。
もちろん、私のリサーチの仕方に、不十分なところが、多々あったことは、否めません。しかし、アンクルンだけに集中して仕入れる訳にもいかず、とりあえず、アンクルンは、ウジョ社に出会うまでは、仕入れをストップしました・・。
バリ島は、もちろん、ガムラン楽器はじめ、素晴らしい楽器の宝庫です。竹を材料とした楽器も、多々あります。
私見ですが、バリ島の楽器の音階で、ドレミ(西洋音階)は、まず見かけません。バリ島のアンクルンが、ジャワ(特にウジョ社をはじめとする西部ジャワ/スンダ地方)のアンクルンに比べ、見劣りがするのは、そのあたりがー力の入れ方においてー関係しているのかもしれません。
なお、バリ島のガムラン楽器についても、アンクルンと呼ぶ場合もありますので、スンダ地方のアンクルンについては、バリ島では、「アンクルン・バンブー」と言った方が、正確に伝わるかと思います。
10♪(当店)アンクルン価格に占める(国際)運賃のこと
その1・・アンクルンを、例えば、インドネシアから日本に仕入れて販売する際に、仕入れ価格に占める割合でいえば、送料/運賃が、圧倒的です。
アンクルン本体の価格は、たとえば、ウジョさんのホームページにも載っていますが、日本円に換算して、それほど高いとは感じないはずです。
問題は、それをインドネシアから、日本に送る際の「運賃及び送付に関わる費用」です。
特に、アンクルンのような、軽いのに、かさ張る品物の場合は、運賃の費用が、本体に比べ、圧倒的に高くなります(ToT)
(同じ高い運賃を払うのなら、やはり、いいものを入れたい・・とも考える訳です。)
その2・・そのため、当店として販売価格をいかに抑えるかを考える場合、「運賃」をどう抑えるかを考えます。
当店が、これまでとってきた方法は、当店の他の商品と一緒に、「混載」して日本に送る、という方法です。
(荷物を、単体で送る、というのが、一番高くつきます。他の商品と一緒に送ることで、その商品の運賃は、案分して考えることができます。)
当店には、バリ島に、長年付き合いがあり、信用できるカーゴ会社との取り引きがあります。
そこで、ウジョからは、アンクルンを、そのバリ島のカーゴ会社まで、国内トラック便で送ってもらい、バリ島で商品を混載して、日本に航空便(または、船便)で送っています。
当店の販売価格(定価)は、このような経緯ー勿論、運賃以外の要素もありますがーで設定しています。(高いと感じるか、安いと感じるかは、お客さん次第ですが・・。)
その3・・そのため、納期は基本的に、私の「他の商品」の日本送付時期に左右されざるを得ないことになります。
(タイミングが良ければ、比較的早く入手できます。)
納期指定の場合は、単体送付に近い運賃が必要になり、「緊急手配料金」が、必要になること、ご理解ください。
詳しくは、是非、ご相談ください。
11♪当店にてのお引き渡しを、原則としてい る二つの理由
その1.当店にてウジョ製アンクルンを、お求めのお客様は、アンクルンをーお土産用または観賞用ではなくー、個人であれ、団体であれ、実際に「演奏用」として使用したい、という方がほとんどと思われます。
したがって、ある程度、音楽に精通しておられ、音または、音階に対するこだわりもあると思われます。
ただ、アンクルンという楽器を、よく知らない、写真や映像では見たことがあるが、本物は、まだ見たことがない、または、触ったことがない、という方も相当おられます。そして、西洋の楽器のように、(スキルによる差はあるものの)ある程度、決まった音が出るもの、個体差がそれほどないもの、とお考えのお客様もおられます。
しかし、アンクルンは、ひとつひとつ、天然の竹を材料とした手作りの、完全な一点ものです。セットであれば、そのセットを意識して完成させています。型にはめて作ったものではないため、全く同じものはないとお考えください。(ウジョのアンクルンも、そこのところは同じです。)
ひとつひとつの音は、微妙に違います。そして、この音の質感、響きは、はっきり言って、リモートでは伝わらない、実際にその耳で聞いてみないとわからない、と考えています。とくに、演奏を考えておられるお客様には、是非このことを、ご理解いただきたいと思います。(音/音色の違いは、スキルではなく、主にアンクルン本体の差によるものです。)
当店としては、この実際の音を、お客様ご自身の耳で確認して、ご納得された上で、ご購入いただきたい、と考えています。
その2.ー輸送中の破損事故等
アンクルンは、インドネシアの竹を材料として作ったもので、竹の性質として、非常に割れやすい、または、破損しやすい部分を持っている楽器です。
いかに、十分に注意して梱包等しても、輸送中に、圧力が加わり、割れ,そのほかの破損が発生することは、あり得ます。(特に、宅急便等の混載の場合。)
(日本国内)輸送中の破損について、当店で責任を持つことは出来かねます。(また、運送会社の責任を証明することも、非常に難しいです。)
以上のような理由から、当店としては、お客様が、当店にご来店され、アンクルン実物をご確認後、お客様自身でお持ち帰りされることを希望し、また、原則としています。
(ただ、何らかの理由でやむを得ず、ご来店頂けなく、送付する場合は、音の確認は店長によるものを基準とし、さらに当店発送後の破損等の危険ーリスクーは、お客様の負担とさせて頂きますーので、宜しくお願いします。)
12♪アンクルン専門家大杉さんとの出会い
13♪アンクルン西洋音階の功罪
14♪アンクルン演奏方法の色々
15♪ガンバン/クンダン等の周辺楽器