徒然なる日々
「お目覚まし」の話~宮崎、九州地方でみられる法事の際の風習~
10月になり涼しくなってきました。
いかがお過ごしでしょうか。
お店の方はおかげさまで、9月は何かとご注文をいただきまして、まことにありがとうございました!
朝生菓子のおはぎも、個別包装してみたりと、ちょこちょこ工夫をして販売を試みまして、いろいろと学ぶことも多かったです。
(良し悪しについては明言は避けます…察してくださいwww)
※お知らせ※
10月の定休日は6,13,20、27日(水曜日)を予定しています。ご了承ください。
さて、店頭でお買い求めのお客様からいろいろと伺っていると、佐土原まんじゅうは法要のお菓子としてよく使っていただいているようで、仏のしに「お目覚まし」、「めざまし」と書いてくださいと指定されることが多いです。
働き始めのころは書いているこちら側もあまり意味が分かっていなかったのですが、ひとつのとらえ方として一度調べておこうかなと思いたったところです。
「目覚まし」は九州に多く見られる風習だそうです。
通夜式の晩、謹慎の遺族は祭壇の前で線香の火を消さないよう夜通し故人を見送ります。
この際に、「一晩中寝ずに見送りできるように」との意味合いで行われる差し入れのことを「(お)目覚まし(めざまし)」と呼びます。
目覚まし(めざまし)と「のし」に書くのは近隣の方(地区など)や親しい知人、親族などです。
差し入れるものはおまんじゅうやお団子などのお菓子の他、地域によってはお米を持ち寄ってご飯を炊き握り飯を作ったりお酒や焼酎などの飲み物も多いです。
不幸があった家で煮炊きしたものを忌み嫌うこと、葬儀の準備で食事ができないご家族への配慮の側面が風習として残っているのでしょうね。
調べてみると理にかなっていると納得しました。
実は以前、私はこの「目覚まし」…違った解釈をしていました(;'∀')
「故人を惜しんで、どうか目を覚ましてくださいという気持ちを形にしたもの?」
いや…よく考えると、ゾンビ映画の序盤、もしくは王道のコントにありそうな設定になってしまうやん。。。
そんな妄想をしてモヤモヤしていたことは秘密ですwww
とはいえ、私の祖父が亡くなった時も、祭壇の前で線香を立てて、祖父の好きだった焼酎を2杯ついで乾杯したのを思い出しました。
意識せずとも風習に則って故人を偲んでいたのかと、ハッとしました。
9月はお彼岸がありましたが、皆様は故人をゆっくりと思い出す時間を過ごされましたでしょうか?
私も近々墓参りに行きたいと思います。