住職ごあいさつ
如意輪寺にご縁をいただき厚くお礼申し上げます。
私は当山住職を務めさせていただいております五十嵐秀和と申します。
当山はおよそ1200年前、弘法大師・空海上人によって開かれた真言宗のお寺です。
空海上人は31歳で中国へ渡り、密教だけではなく土木建築・医学・文学など様々な分野を吸収し、日本の文化の発展に大きな影響を与えられました。
私は埼玉県大宮からご縁があり、当山へ入寺致しました。18歳のとき僧侶になりたいと思い、当時ご縁のありましたお寺の住職にご相談をし、「仏教入門」という本をいただきました。僧侶になりたいと思ったのはただ漠然としたものでしたが、いただきました本の弘法大師・空海上人の項を読んでいくうちに弘法大師に憧れにも似た思いを抱き、仏門へ入る決意を致しました。
そして当山に入寺して20年という月日が流れました。
私は、今から1200年前の平安時代に生身で存在していた弘法大師・空海上人の生き方や考え方を知っていただきたく、皆さんとご縁を結びたいと思っています。私の拙い文章ではなかなか伝わりにくいと思いますので、是非当山に足を運んでいただければ幸いです。
弘法大師は「生きとし生けるものはすべて仏性を有している」と説かれました。私たち一人一人が宿している「仏性」というほとけの種に仏縁というお水を注ぎ、仏法という暖かな光をあて、共に育てていきたいと思います。
真言密教に説かれた弘法大師直伝の護摩祈祷、先祖供養をご本尊如意輪観音さまのお徳を受けになり、一人でも多くの方にこの勝縁を結んでいただき、無事健康とゆとりある日々を過ごせますよう共にご祈念致したく思います。
皆さんのお越しを心よりお待ちしております。
井際山 如意輪寺 第19世法印 沙門秀和 合掌
虚空尽き
衆生尽き
涅槃尽きなば
我が願いも尽きなん 弘法大師 万燈万華会 願文より
(あらゆる存在の場たる虚空が尽き果て
人々すべてが悟りを得て仏となり
その結果、衆生というものが尽き果て
そして悟りの境地たる涅槃すらも尽き
果てたとき、 はじめて私の願いも尽き果てる)