伝統技術
成子紙工房での雁皮紙作り | ||
① 雁皮を刈り取り、.一定の長さに切って2時間ほど煮る。 ② 5日間ほど水に漬け、黒皮を剥ぎ、油分やあく、ゴミを取り、充分に絞って水分を抜く。 ③ かたく網のようになっている原料を打ち棒でたたいて、繊維をより細くほぐしす。 ④ 雁皮の繊維を伸ばした後、漉き容器に原料、水、「ねり」を入れ、よくかきまぜる。 |
⑤ トロッとした液を、スノコが付いた木の枠ですくって縦横にゆらして一枚一枚漉く。 ⑥ 漉いた紙を枠からはずし、圧搾機で強くおさえて水をしぼり出す。 ⑦ 乾燥脱水がおわった和紙を一枚ずつはぎとり、木の板にはって乾燥させる。 |
美しい紙を漉くには、原料の繊維を一本一本均一にむらなく水中に分散させておく必要があり、このために「ねり」の力を借ります。 一般的にはトロロアオイという植物の根を潰して水に漬け、粘度のある液がたくさん溶け出して、繊維が簡単に沈むことなく、長時間水中に浮くようになり、漉きやすくなります。 このドロッとした液を木の枠に入れて漉きますが、木の枠の中に均等に液が行き渡るようにするのがポイントで、ここが技の見せ所。これによって腰のある強い紙ができます。 |