インフォメーション
2020-10-05 14:48:00
おかげさまで、10周年を迎えることが出来ました(定休日ですけどね^^;)
2010年の今日、10月5日に
「はつたもの」は
ひっそりと、オープンいたしました。
当時のメニューを再現しようかと
記録していたノートを見てびっくり。
何と少ないことか!?
今から考えると、無謀すぎるスタート
広告を出すわけでもなく
チラシを配るわけでもなく
知人も友人も限りなくゼロに近い
ひっそり過ぎるスタートで
見切り発車もいいところでした。
そして、そのオープンから半年足らずで
あの
311が起こり
それまで足しげく通って来てくださった
小さなお子さんがいらっしゃるお客さま方が
ほとんど疎開されてしまうという事態で
先行きが不安すぎて
来月の家賃が払えるのか
必要な食材が買えるのか
いつやめるか
いつまで続けられるか
どうやったら続けられるか
明日はお客さんがいらっしゃるだろうか
と
そんなことばかり思う日々でした。
そんな感じで三年が過ぎた頃
やっと、長く続ける意味を知り
三年半経ったころ
そもそもの考え方を変え
「作りたくて作っているものを、たまたま食べたい人がいて、買ってくれる。
この店は、店ではなく 研究所のようなものであるから、お客様がいらっしゃらなかったとしても、それはそれ。
いらっしゃったらラッキーくらいに思っておこう」
と
そんな風に考えたら、とても楽になり
お求めくださる方に感謝しつつ
楽しむことにしました。
それでも、五年くらいは
意味も意義も見失って
涙を流すこともありました。
必要とされていない。と感じるのはつらいものです。
ここ数年は、腹をくくり
店舗の更新が出来るか?ではなく
築30年経つ建物が、いつまであるのか?
立ち退きになったらどうしよう。と
悩みの方向が変わり
それも、昨年大規模改修があったことで
不安は消えました。
作りたいものがなくなって
アイディアが出なくなったらやめるかもしれない
そう思っていましたが
いまだ
とめどなく作りたいもの、アイディアがあふれでて
「同じような店がないか探したけどなかった」
と
いろんなお客様に言われ
存在意義を再確認しています。
オープン当初からかわらない
世界的に珍しい
卵も、バターなどの乳製品も
白い砂糖も
茶色い砂糖も使わない。
加工頻度の高い材料は使わない。
自家製酵母のパンと
さほど甘くないおやつを
ずーっと変わらず
でも
進化しつつ
作り続けていきたいと思っています。
今までの10年にありがとう
これからの10年も宜しくお願いいたします。
もっと柔軟に
もっと美味しく
冒険もしつつ
楽しく店を続けてまいります。