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2020-02-10 20:20:00
描いている社会について①☆

訪問をありがとうございます。

私事のネタですが、今日は法人設立日で、義父の誕生日でもあります。

2014年に地域包括ケアシステムの具現化を目指して起業したのですが、現在は道半ばであり、今は、地域包括ケアシステムより一歩進んだ『共生社会』を目指すようになっています。

そんなわけで、今日は初心に帰るべく、私自身の目指している社会について書かせていただきます。

 

【全ての人に居場所と活躍の場を】

結論から書かせていただくと、私の目指す社会とは『全ての人が自分に合った居場所と活躍の場を持てる社会の創出』です。

・・・と書いても、イメージが湧かないかもしれません。

地域個別の困りごとを行政(役所)だけで解決するのではなく、地域全体で自分事化して解決に向かう

そのキーワードとして『おたがいさま』という助け合いがあると考えています。

個々のつながりを創り育むと同時に、個々の強みをお互いが知り、適材適所で活躍の場を持ってもらう。

 

これって、今の社会にある競争とは逆行しているのですが、人口縮小していく中では、必要な視点だと考えています。

今はまだ、効率化という言葉が流行っていますが、私は、今後は地域の住民・地域のボランティア等地域活動団体・地域の企業がつながることが何よりも大切で、その中で地域の課題を解決しつつ住みやすいまちづくり構築を進めていくことが、何よりも重要。

実は、江東区で事業を興そうと決めたのも、この『おたがいさま』の人情が厚い地域だと知ったからなんです。

起業当初より『単月黒字化したら、その利益を投じて地域づくりをする』と決めていました。

そして、おかげさまで事業が安定したことをきっかけに、2017年に一般社団法人を地域の住民と立ち上げ、地域活動へ乗り出したのでした。

 

【サービスB(住民主体の通いの場)】

一般社団法人立ち上げ後にまず行ったことは、『サービスBのモデル事業』です。

サービスB:介護保険の要支援という比較的元気高齢者等のデイサービスとホームヘルプ事業は、各市区町村の『総合事業』というものにスライドするようになりました。各地域が創意工夫しながら健康延伸の事業を行うのですが、住民主体で取り組む事業を『サービスB』と言います。

開業後、毎月『地域を考える会』を当社で開催していたのですが、そこに参加をいただいた行政職員から、『当区も総合事業の一つとして取り組みをしようと思っているけど、何から取り組もうか悩んでいる』という話を聞いていました。

また、S区で総合事業のサービスBに取り組んでいるところから、当区でもやらないかとお誘いを受けているという話を聴きました。

そのため、『一般社団でモデル事業を引き受けるから、まずは小さく始めてみませんか?』という提案をさせていただき、2017年に『住民主体の通いの場』を区内4か所でオープンしました。

 

このサービスBというのは、費用対効果の面でも大きな意味を持ちます。

下にイラストを出しましたが、9名の参加者を住民主体のサービスBが提供する場合と、いわゆる専門職が提供する場合の費用は『月15万円以上』の差があります。

9名で15万円以上であれば、900名が専門職が提供する通いの場から、住民主体の通いの場に移行できれば、保険者予算は毎月1500万円以上削減することができ、他に予算を回すことができます。

 

また、専門職が入るとどうしても参加者を『お客様扱い』してしまいますが、住民主体の場であればお客様扱いはしないため、自然と自分の役割を持ち参加することができます(主体性)。

他、地域の中年~高齢者世代の方々にとっても、要支援と言われる70代以上の方々との交流を通じて、自身の『介護』や『生活』について考えるきっかけを持つことができます。

地域の住民が集うため、ローカルな情報交換を行ったり、警察や消費者センターの方々をお呼びして『勉強会』を開いたりと、消費者リテラシーを挙げることもできるのです。

このように、良いことたくさんのサービスBを広めることは、必ずや地域のためになると思い、お手伝いをさせていただきました。

 

具体的には、1年間で大まかな流れやマニュアル等を作成し、翌年から区民にサービスBを広げていったのですが、順調に進んでおり現在では15か所以上の集いの場が創られています。

この功績は、ひとえに行政の熱心な関与にあると私は感じています。

当区の行政は、住民に任せっぱなしにするのではなく、何度も膝を突き合わせて相談に乗り、新しく立ち上げた場には必ず何度も足を運ぶ他、年に数回、サービスB運営者と行政、地域包括支援センター、社会福祉協議会の話し合いの場などを設けてくれています。

このように、住民と福祉専門職と行政が一緒になって、みんなで進める事業となったことは、大変嬉しいと思っています。

 

【活動団体の可視化:冊子制作】

また、地域活動のお手伝いをしている中で気になったことは、『様々な活動団体が点で乱立しており、これらをまとめるものがない』という課題に気づきました。

行政に紐づく団体もあれば、社会福祉協議会に紐づく団体もあり、個人で頑張っている団体もある。

それらを集約したものがないため、団体同士が横の連携を取ったり、住民が自分に合った活動団体を選択することが難しい。

この課題を解決したくて、WAM助成金を活用して、『地域の活動団体集約冊子』を作りました。

それがこれです↓。

https://www.tetote.space/booklet/

地域住民に協力していただき、区内150の活動団体と行政・社会福祉協議会などの情報を掲載した冊子を2万部創りました。

そして、それをきっかけにして、『地域の活動団体交流会』を開催することができました。

この冊子は、法人にとっても地域にとっても、とても大きい意味があったと思っています。

 

また、この交流会の中で、地域の活動団体が3つの課題を持っていることを知りました。

①広報を十分に行うことが困難でイベントや新規会員確保問題

②立ち上げ時メンバーの高齢化に伴う活動リーダー後継者問題

③活動場所と資金確保問題

この課題をどうやって解決しようか半月ほど悩み、出た結論が『地域限定のコミュニティサイトを創り、そのなかで地域住民・地域活動団体・地域企業がつながることができれば、3つの課題は解決するのではないか?』ということです。

そこで、今年度もWAM助成金を活用し、地域限定のサイトを制作することになりました。

 

・・・と長くなったので、ここで一度切ります☆
最後までお読みいただきありがとうございました。