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2019-09-19 20:46:00

訪問をありがとうございます。

 

先日、おもしろいニュースを読みました。

 

曰く、『数十年で激変した世帯構成、政府が示すサンプルはすでに標準ではない』というものです。

あ、世帯サンプルというのは、この国で社会保障や税などの議論をされる際に『国民全体の縮図』として制度設計に大きく関わっている部分なんですよね。

 

そして、その『世帯サンプル』とは、お父さんが働きお母さんが専業主婦、子どもが2人の世帯(4人世帯、有業者1人)です。

 

私は実家がまさに『世帯サンプルそのまんま』だったわけですが、今の時代はなんと4.6%しかおらず、“4人世帯、有業者2人(両親共働き世帯)”ですら6.8%となっています。

 

ちなみに、現在最も多い世帯構造は“1人世帯、無業”で17.0%。

 

次いで“一人世帯、有業”で15.7%、“2人世帯、無業”と続きます。

 

1位も2位もお一人様が占めているところは、本当に今の社会をリアルに示していると思います。

 

そして、このデータだけで、実に様々な想像が掻き立てられたのは私だけでしょうか?

 

 

 

 

 

さて、私は8月から経済ニュースサイトを読み漁り、テクノロジーを始めとする進化や、様々な立ち位置の方々の考え方を知ったり社会学を再勉強し直したりしています。

 

改めて、社会の変革と現在を知り今後の社会を予測するという、まぁ、オタクな私にとっては至福の時間を過ごしているわけですが、実は昔からやっているこの方法は、非常にバランスが取れていると自分で感じています。

 

・・・というのも、ミクロとマクロの両方に触れることでその両方を行き来できるという、とてもありがたい環境にあるということです。

 

社会ニュースや社会学などでマクロの世界を学びつつ、一方で個別ケアマネジメントのミクロの世界にも触れている環境。

 

経済というビジネスの世界をマクロの視点で学びつつ、一方でミクロの地域活動やボランティア活動をされている方々の取材を行える環境。

 

本当にありがたいと思います。

 

 

 

 

 

これは来月中旬まで続けようと考えていますが、複数の社会学についての書籍や多世代の作家さんのインタビューを読む中で、ぼんやりとですが『今の社会の生きにくさ』について視えてきたので、久々にサイトを更新させていただきます。

 

今回は、歴史社会学者の子熊英二先生の書籍『日本社会の仕組み』と『私たちの国で起きていること』からです。

 

その本の中で小熊氏は、「世界中のさまざまな場所で分断が起きているが現代日本も『2つの国民』に分断されている」と書いています。

 

1つは、企業・官庁・労組・町内会・婦人会・業界団体など、なんかしらの組織に属している人とその家族。

 

もう1つは、それらの組織に所属していない人たち。

 

悩ましいのは、“所属のない人たち”には『縁』がないことであり、この人たちが抱える困難に対して報道も政策も十分ではなく、放置された所属のない人たちをどうするかが、目下の大きな課題の一つになっていると書いています。

 

 

 

 

恐らく、ケアマネジメントや地域活動など、アウトリーチをされている方々にとっては、『なにを今さら・・・』というところでしょう。

 

が、現実は、ようやく社会が課題に向き合い始めたというところだと感じています(それも薄目でコソッと見ている感じ)。

 

社会の仕組みの中で対応しようとすると思いっきりコストがかかるし、かといって格差が広がる現代では、これ以上“所属のない人たち”を見て見ぬふりをすることもできず。

 

今後の政策に注視しています。

 

で、個人的に感じたことですが、私は『情報不足等により所属できない人』と『安心よりも自由を選択した所属しない人』を見極める力が必要だと感じています。

 

何かの縁を持つことは安心につながります。

 

一方で、縁は、ウッカリすると『しがらみ』にもなり得るので、縁を持つということは100%自分の好きにしていた生活よりは制限を感じる部分が出てしまいます。

 

安心と自由。

 

今後、社会保障改革で『断らない相談窓口』等、いろいろな相談機関ができるとされていますが、“所属しない人”がどちらを希望しているのか、どの程度の安心と自由のバランス配合を希望してるのかを見極めながら対応をする必要があるなぁ~、と感じました。

 

でないと、『小さな親切大きなお世話』になりかねないので。

 

 

 

 

『安心』と『自由』。

 

どちらも心地よい言葉ですが、今の社会ではどちらも手にして生活を営むことは至難の業です。

 

そして、そのバランスに対する意向は人それぞれ違うので、間違っても、せっかく折り合いをつけて生活している人に対して、自分の目線で『この人にはこの支援が必要に違いない!』と決めつけて、無理やり介入することだけはしないでほしいなぁ~、と、老後は引きこもりになる予定の私は思うのでした。

 

大切なことは、『当人が何を望むか?』ですよね☆