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2019-08-23 08:24:00

訪問をありがとうございます。

 

今月は、地域活動団体様の取材作業の他、経済ニュースサイトにコメントを残しているため、1か月サイトの更新をお休みしています。

 

体調が悪いわけでもなく、意図的にお休みしていますので、『なんだよー』と思われた方がおられたらごめんなさい☆

 

 

 

 

さて、少し前に、『夜回り先生』で有名な水谷修先生が、自身のHPサイトを閉鎖したというニュースを見ました。

 

この先生、一時メディアでも取り上げられていましたが、実はずっとその前から活動をされていて、メディアに取り上げられなくなった今までも地道に活動をされているという方でした。

 

その先生のサイトで、最後に更新された8月21日タイトルが、『さようなら、哀しい』です。

 

そこには、『私に相談している人の何人が私の本を読んでくれているのか。誰かから聞いて私に相談。でも、それは哀しい。ただひたすら続く何百本の日々の相談。私の本を読んでくれればそこに答えが。疲れました。』とあります。

 

同日、その前の更新は『さようなら。哀しいけどさようなら。もう、疲れました。これで、このホームページは閉じます。さようなら。』とありました。

 

 

 

 

水谷先生はご自身ががんの闘病生活を送られていたこともあり、サイト閉鎖の真意はわかりません。

 

が、十何年続けた活動の最後の更新が『哀しい』ということに、私は胸をえぐられる気持ちで読みました。

 

いや、別に先生と交流があったわけではありません。

 

ただ、らせん状に社会を良くしようという信念を持ち、そのために利他主義的に活動されていた方が、現実のもぐら叩きのような、次々と増えていく相談に追われ疲弊してしまうという現状が強く理解でき、何ともやるせない気持ちを抱いたのです。

 

そして、このように利他主義で社会をよくする一方で、彼らの善意にただ乗りしようとしている人が増えているのが、今の社会なのだと、改めて実感させられたのです。

 

 

 

 

 

私は過去から今の社会の流れを見ていて、非常に強い危機感を持っています。

 

それは、『今の社会風潮は、善意の人がただ乗りしたい人に凌駕されてしまうのではないか?』という危機感です。

 

だからこそ、一番地道に地域活動やボランティアをしている方々の想いと活動を保持できる仕組みづくりをしないとと思って行動をしていますが、その最中に知った水谷先生の今回のニュース。

 

これは、私自身にとっては、とてもとても哀しいことでした。

 

そして、改めて、この社会風潮を変えるには、長い時間がかかるかもしれないけど、取り組むことが必要。そして、“すべての困っている人”を対象にするのではなく、善意の人も、善意を与える人を選ばなくてはならない時代になっていることを改めて実感しました。

 

 

 

 

哀しい現実ですが、ただ乗りしようとする人は、基本スタイルが個人の損得勘定で、善意の行動をサービスと勘違いして使います。

 

だから、ただ乗りの人が増えると『お互いさま』の輪が広がりにくいのです。

 

さらには、彼ら(ただ乗りの人)は、善意の人の行動を『好きでやっているんでしょ』と言います。

 

自分が社会の主人公だと感じているので、『私らしく生きること』の視点で物事を捉えてり判断し、他者に対して想いを馳せるという気持ちが薄くなっています。

 

だから、『なんで善意の方々は利他主義的な行動をとるのか?』に対して、『好きでやっているんでしょ』という結論になってしまうのだと思います。

 

 

 

 

 

いや、善意の人は自分への見返りを期待しているわけではないので、半分その意見は合っているかもしれません。

 

が、彼らが活動を通して期待しているのは、『らせん状に社会が良くなっていくこと』であり、言い換えれば『恩送り』的な思想から来る行動も、多分にあると私は感じています。

 

最近言われている『自分を大切に』『自分が好きと思うことに取り組もう』『自分らしく』といったキャッチフレーズは、とても都合良く使われており、これが社会の自己中心化・個人主義を助長していると感じています。

 

自分も大切ですが、根本的な部分が抜けており、それは『人間は集団で生活を成り立たせているものであり、社会の中に生かされている』という感覚です。

 

今の社会は、このバランスがとても悪いと私は感じています。

 

そして、今後の社会保障変革で、ただ乗りをする人はより増えると私は危惧しています。

 

 

 

 

とはいえ、私一人、自分だけでできる範囲は限られています。

 

だからこそ、様々な方々に話を聴いたり意見交換をしながら、よりよい社会を創るためにはどうしたら良いかを考え行動するとともに、その活動の中で仲間を見つけていこうと考えています。

 

ここに来てくださる方々は、ただ乗り人間ではないと思うので、あえて書いてしまいますが、残念なことに世の中には思った以上にただ乗りしようとする人がいます。

 

そういう人たちに、皆さんの取り組みが潰されることのないよう気を付けてください、ということを書きたくて、サイトを更新させていただきました。