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2019-05-30 07:23:00

訪問をありがとうございます。

 

昨日は一日事業戦略を練っていました(ケアマネジャー業務は夕方以降に行いました)。

 

戦略を立てるには市場の観察が大切なのですが、どの部分を“大衆”とするのか悩みながら取り組んでいます。

 

 

 

 

さて、昨日、ケアマネジャー専門サイトを閲覧していたら、総合事業停滞に対する記事が出ていましたので、今日はそのことについて私見を述べさせていただきます。

 

総合事業とは、いわゆる『要支援者等の介護を要する前段階の方々をサポートする事業』として、その運営は自治体が担っています。

 

私が良く書くサービスBという『住民主体の通いの場』等がそうで、ボランティアや地域力を上手に活用しながら多様なサービスを提供するという予防の視点に立った事業ですが、これ、なかなか進んでいない自治体が多いのです。

 

で、ですね、この停滞の原因は様々な要素があると思うのですが、今日は3つの要因について書かせていただきますね。

 

 

 

 

まず1つ目に強く感じるのは『布教活動が弱い』ことがあると思います。

 

ほら、お役所って、広報とかネットに記載したら『周知した』ことになるじゃないですか。

 

ただ、現実としては、広報やネットの溢れる記事を一つ一つ熟読し『フムフム、なるほど』と理解し行動に移すって、かなりハードルが高くないですか?

 

圧倒的に、『住民の集まる場所に行き布教する』ことの労力が足りていないのではないかなぁ~、と思うわけです。

 

 

 

 

当区は6月には住民主体の通いの場が15ヶ所だか16か所になる予定です。

 

この数字は他区に較べて多い方なのですが、なぜ当区で普及が実現しているのかというと、担当課の職員が『とことん丁寧にサポートしてくれる』からなんですよね。

 

ボランティアや地域活動をしている団体の集いがあれば通いの場の宣伝を行ったり、相談に来た方がいたら丁寧に対応したり。

 

年に2回は、活動団体・行政・地域包括支援センター・社会福祉協議会で集い、意見交換できる場も設けてくれています。

 

新たに課に赴任した職員は、『自分で住民主体の通いの場を体感したい』と見学にも来てくれます。

 

そういう行政の主体的な姿勢一つひとつの積み重ねが、住民主体の通いの場を着々と広げていくのだと実感すると共に、これはどんな事業にも共通する必要事項だと思いました。

 

 

 

 

2つ目は、『正論ばかりでユーザー目線になっていない』ということがあると思います。

 

平たく言うと、『あ~、確かに高齢者に居場所を持ってもらい主体性を引き出す事って大切だよね~』と理解してもらうことはできるのですが、それが自分事にならないというか、『正論だけど“私”のメリットに感じられない』『確かに話は分かるけど、私がやらなくても良いよね』という伝え方なんですよね。

 

これは非常にもったいないと思っています。

 

例えば、通いの場を運営することにより、地域貢献を行う充実感だけでなく、元気高齢者から元気の秘訣を教えてもらったり、高齢者の本音を知ったりと、様々な知見を深めることができます。

 

そして、その積み重ねで自分自身のライフサイクルに『健康』を意識し取り組むことができたり、終末期を含めた老後のイメージを具体的に描くことができ、同時に価値観を熟成させることができます(平たく言うとボランティア自身も心身向上が図れるということです)。

 

これらを踏まえながら、『どういうアプローチをしたら、地域住民が通いの場を開きたくなるか?』という思考が必要だと思っています。

 

 

 

 

最後に3つ目ですが、『行動に移すための儀式や大義名分をつくる視点が足りないかも』と思っています。

 

人って、“これをすれば良いとわかっていても、なかなか一歩を踏み出すのは大変”という方は多いと感じています。

 

そして、それを解決する手段の1つとして『儀式』や『大義名分』をつくるということは有効だと感じています。

 

地域住民が思わず『仕方ないなぁ~協力するか』と思える大義名分や、『よしやるぞ』と思えるトリガー(キッカケ)はとても大切です。

 

 

 

 

長々と書きましたが、これからの社会保障を予測した時、地域力の向上はとてもとても重要で、住民が主体的に地域活動に携わるためのチャンスとして総合事業はあると、私は考えています。

 

だからこそ、自治体は『国から降りてきた事業だから創った』ではなく、本当にその地域地域に合った事業になるよう、どうか創意工夫をしていただきたいと思います。

 

私も微力ながら、住民主体の通いの場布教に協力をさせていただきますので☆