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2019-03-29 07:27:00

訪問をありがとうございます。

 

昨夜は東京都職能団体の理事会がありました(今月は2回行われたのです)。

 

みな、それぞれの立ち位置からみえる景色は違いますが、その視点はできるだけ『ケアマネジャーにとって』の視点でいたいと思っています。

 

来年度は一委員として、研修委員会をお手伝いしたいと考えていますが、6月の総会までは責任を持って参画させていただきたいと思っています。

 

 

 

 

さて、一昨日、立て続けに「孤独」や「鬱と発達障害」というワードをニュースで見かけたので、今日はそのことについて書かせていただきます。

 

ちょっと長くなりますが、人口減少だなんだという以上に今後の大きな課題になると思うので、長くなりますがお読みいただけたら幸いです。

 

以前、WHOが「疾患の流行りは、疫病、生活習慣病と来ているが、今後は精神疾患が一位になるだろう」と言っていたということを書きましたが、いよいよもってそれが現実になってきたと思います。

 

2019年1月に開催されたダボス会議では「孤独の主要層は若者だった」という内容でディスカッションをされたり、英国では孤独担当大臣のポストが新設されたり(赤十字データではこの国は約900万人)、米国でも10人に1人が「自分は孤立している」と感じているというデータも出ています。

 

ちなみに、孤独というのは個人的な課題のように受け取られがちですが、私は経済損失を考えると社会問題になっていると感じています。

 

それは、「孤独→不活性化→罹患率上昇→医療費向上(生活保障費等社会保障費の負担向上)」の思考でしたが、今回若年層の孤独が取り上げられていることを知り、さらに生産性に関する損失も加味すると、とんでもなく大きな課題になると感じています。

 

そして、孤独や孤立は誰しもがなりえる可能性を秘めています。

 

これは確かに大きな社会課題だと認識しており、だからこそ地域でのつながりづくりをしているのですが、正直、間に合わないかもしれないとの危機感も勝手に抱いています。

 

 

 

 

ちなみに日本でも孤独は課題となっていますが、現段階で成人に対して「これ!」という対応はありません。

 

(子どもに対しては、2005年に発達障害者支援法が施行され支援は進んでいますが)

 

実際に一般社団の方にも、お子さんが引きこもりになって20年以上経ち、どうしていいのか分からないという方々も相談にチラホラ来てています。

 

保健所や行政や社会福祉協議会などに相談に行った結果、どうしようもなくて、結局親が一人で悩んでいるという世帯は少なくないと、私自身認識はしています。

 

その状況の中、就職氷河期世代の人材活用に向けて、ようやく国は支援強化をする方向に動き出しました。

 

選挙のためかもしれませんが、長年言われ続けていた課題に着手し始めることは良い方向だと思います。

 

 

 

 

日本では、今年に入ってから毎日新聞が「発達障害当事者協会」を通じて、障がい者支援に関わる62団体に依頼し、ネット等で20~70代以上の1,072人にアンケートを行った結果、発達障害の診断を受けた862人の内、うつ病と診断された人は393人だったと結果を発表しています(他、対人緊張が強い社交性不安症やパニック障害は24.8%)。

 

そして、これまでの体験でいじめられた経験者は学校71.8%職場45.4%、親や周囲からの虐待は33%、半年以上の引きこもりは27.4%、年間30日以上の不登校は23.2%となっています。

 

このデータの取り方が、カテゴライズしがちな日本人的調査だと思うのですが、悩ましいのは「発達障害と診断された場合、二次的疾患や周辺症状を引き起こす可能性が強くなるという結果が出た」ということです。

 

そして、これが安易に「発達障害だから〇〇」みたいなカテゴライズと同調圧力からの差別につながらないことを願っています。

 

むしろ、とがった部分は素晴らしいものを持っている方がたくさんいるため、そこにフォーカスして、個々に合った活躍の場を探せるかを支援する必要はあるかもしれません。

 

が、個人的にはフラットな付き合いで良いと感じています。

 

過剰に庇護する必要もないし排除する必要もないと思うというか、「発達障害の〇〇さん」とか「〇〇さんは発達障害だから~」ではなく、普通に「〇〇さんは」で良いと思うのですけどね。

 

 

 

 

私は単純に『多様性や個々の個性を認めない社会はおかしい!』とか憤るつもりはありません。

 

「困っている人は国が保障をするべきだ!」とも思っていません。

 

が、上記の数字や私の同世代の非正規の方々や引きこもりの人数等を知れば知るほど、就労しない成人を念頭に現状を正しく見つめ、社会保障を再構築する必要があると強く感じています。

 

「その場しのぎの切り貼りした制度で凌いでいくことはいい加減やめて、社会保障というものを一度きちんと考え創り直しましょうよ」ということを言いたいのです。

 

なし崩しでズルズル制度を続けるのはやめましょう。

 

みんなにとって厳しい結果になるかもしれないけど、現状を正しく観察し未来を冷静に推測し社会保障全体の形を見直すような時期に来ているのではないでしょうか。

 

皆さんは、少子高齢化・孤独・孤立・うつ等の精神疾患等含めての課題をどのように感じていますか?