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2015-11-22 14:02:00

訪問をありがとうございます。

 

 

 

先日、知人と話をしていてケアプランの話になった際、『本人の希望や意向に、どこまで寄り添うか?』という内容になりました。

 

 

その時、話をしながら私は、もしかしたらケアマネジャーの中には『ご利用者の尊重と御用聞きの違いを履き違えている人もいるのではないか?』と、感じてしまいました。

 

 

 

誰のためのケアプランかというと、それはご利用者のものであり、支援を最終決断するのはご利用者です。

 

そして、プラン作成時は、ご利用者の意向を最大限尊重します。

 

 

それはどの研修でも言われていることであり、基本の部分ですよね。

 

更に、私たちは専門職として、『その意向が、ご利用者の自立に結びついているか?』と『その支援は保険を利用しないと叶わないことなのか?』ということなども考えていると思います。

 

いわゆる『効率化の視点』ですね。

 

ご利用者の意向や目標は最大限尊重しつつ、そこに行きつくまでの手段について、最善の方法を考え、提案するのがケアマネジャーの役割だと、私は考えています。

 

そして、その目標を達成する為に、ご利用者自身・支援者であるチームのモチベーションを上げていくかが、腕の見せどころだと思います。

 

 

 

しつこく書いてしまいますが、私たちケアマネジャーは、多角的な視点、『ミクロとマクロの視点』が必要です。

 

 

限られた財源である社会保障の中で、ご利用者の意向を尊重しつつ、社会保障を効率的に遣うためにどのような方法を提案するのがベストなのか?

 

 

ここを忘れてはいけないと思います。

 

 

逆の言い方をすると、厳しい書き方になりますが『ご利用者の意向をただ聞くだけなら、誰でもできる』し、専門性は不要です。

 

 

 

これからますます高まる高齢化に向けて、ご利用者もご家族も、国民も、皆が安心して過ごす為には、介護保険制度は『適切に』活用する。

 

 

その為には、介護保険にとらわれることなく、別の方法も考えて提案する『働きかけ』が必要だと思うわけで。

 

 

そして、最終的に判断されるのはご利用者ですが、効率化の視点も踏まえた提案や働きかけは、必要なのではないだろうか?

 

 

そんなことを、改めて考えてしまいました。

 

 

 

きっかけの議論内容については、個人情報にも関わるため書けませんが、課題や意向を聞いた時、安易に保険サービスに結びつけていないか?

 

ご利用者に『介護保険はあなたの自立を支えるためにあるものです』ということを、きちんと伝えているか?

 

 

今一度、振り返ってみたいと思います。


2015-11-20 22:22:00

訪問をありがとうございます。

 

 

 

今月12日に『高齢者虐待防止の為に、これからは施設に抜き打ちの訪問調査もありますよ』という通達が出たことをご存知でしょうか?

(介護保険最新情報Vol.502)

 

 

これに対しては、私、猛烈に怒っています。

 

何に対して腹が立つって、事件を起こした企業に対しては改善勧告で済ませる一方、日々、頑張っている現場の介護職員に対しては、『これから抜き打ち検査をするかもしれないからね』という、脅しとも取れるような発言をしているからです。

 

 

『別に虐待をしていなければ、気にしないで堂々としていれば良いじゃない』と思う方もいるかもしれません。

 

確かにそうかもしれません。

 

ただ、日々、ギリギリの人員基準で、休憩時間もままならない状況にも耐え、認知症だからという理由で叩かれても罵倒されても耐えて支援を提供している現場の職員に対して、労いの言葉ではなく、脅しの言葉を出したことに私は強い怒りを感じています。

 

これって、使命感を持って頑張っている職員に対しての冒涜だと思うのです。

 

確実に現場のモチベーションを下げていると思うのです。

 

 

 

言葉だけの通知は、その通知ができるまでの過程や、本当に伝えたいことは文字から読み取るしかありません。

 

だからこそ、安易に『虐待が起きた』→『規則を厳しくして再発を防止しよう』という、対処療法的なことをしないで欲しいのです。

 

通達を出したことで、厚生労働省の指導責任を『果たした』つもりにならないで欲しい。

 

 

そうではなくて、『なぜ』このような事件が起きたのか?ということを考え、現在の職員の待遇から職務体制から、人員基準からと、根本から考えて欲しいと私は思ってしまうのです。

 

 

 

私は普段から、基準や通達はこまめにチェックした方が良いですよ、と伝えていますが、この通達だけは、どうか現場の職員の目に触れないで欲しいと願ってしまいました。

 

 

現場の大半は皆、頑張っています。

 

少しでも良い支援を提供したいと、手を抜かずに走り回っています。

 

その気持ちには十分に配慮して通知は出して欲しいと思いました。


2015-11-19 08:45:00

訪問をありがとうございます。

 

 

 

今日はタイトルどおり、『公正』と『中立』について考えたいと思います。

 

 

 

『公正』には、2つの意味があります。

 

 

一つは、『全てのご利用者・ご家族に対しての公正』。

 

これは、全てのご利用者にえこひいきなく、平等に支援を提供するという意味があります。

 

ケアマネジャーの、ご利用者・ご家族に対する姿勢ですね。

 

頭ではわかっていても、感情まで腑に落として実践することは難しい部分です。

 

私は、これを実践するためには、自己覚知が必要だと思っています。

 

 

そしてもう一つは、『サービスの利用に対する適正さ』。

 

これは、自社誘導と言われる偏った情報提供や、支援の量についても必要な分だけを提案しているかも含みます。

 

(因みに最近はあまり聞かなくなりましたが、『会社が併設事業所を使えっていうから』と言いながら、偏った事業所を紹介した場合でも、その責任はケアマネジャー自身にありますよ)

 

そして、ご利用者によって支援の量を変えたり、自分の知識によって提案する支援の種別が偏ったりすることも含みます。

 

そう考えると、様々なサービスをてきかくに把握するということは、とても大切だと思いますよね。

 

 

 

そして『中立』にも2つの意味があります。

 

 

一つは、『ご利用者と家族の関係性の中立』。

 

そしてもう一つは、『ご利用者とサービス事業所の関係性の中立』。

 

 

この『公正性・中立性』は、時として『倫理的葛藤(ジレンマ)』として、私達専門職を苦しめます。

 

倫理的葛藤(ジレンマ)や、自己覚知については、いつかアップできたら良いなぁ、と思います。

 

 

 

今日は、少し堅い話を書いてみました。

 

普段、私達が口にする『公正・中立』。

 

それは本当の意味での『公正・中立』なのか?

 

支援に追われる中でも、時々立ち止まって考える時間は必要なのかもしれないと思いました。


2015-11-18 22:11:00

訪問をありがとうございます。

 

 

 

当社では、毎月1回地域限定で介護事業者さんと『交流会』を開催しています。

 

対象となる事業所は包括や訪問介護や居宅、通所介護等全て合わせても18事業所です。

 

本当に中学校区のエリアに限定した会ですが、敢えてこのスタイルを取っています。

 

開業してやっと1年経ったかどうかという、認知度も低い単独居宅が開催すること自体、無謀なのですが、どうしてもやりたかったのです。

 

 

交流会を始めるにあたっては、まず、主任ケアマネさん、区内ケアマネ連絡会の委員の方などに『こういう会をやりたい』ご相談をした上で、助言をいただくところから始めました。

 

その上で、一度だけチラシを全事業所に届けて、話を聞いていただける事業者さんには、主旨を説明させていただき開始しました。

 

(主旨といっても、『事業所同士で交流の機会を持ちませんか?毎月1回事業所を18時30分から20時まで開放しているので、良かったらフラリと寄ってください』と伝えて、年間開放日を記したチラシを配ったレベルですが)

 

 

この会は、初回のご案内以外、一切案内をかけていないという、一見『やる気あるの?』と突っ込まれそうな形で行っています。

 

事務所で行っている為、ノンアルコールな上、参加者は各自、飲み物や食べ物を好きに持参するというラフさです。

 

その為、人数の多い時は10名以上の方に来ていただける時もありますが、少ない時は本当に少ない人数です。

 

 

これは私の完全な個人的見解ですが、実は地域の情報などって、改めて集まって話すより雑談の中で交換した方が、有意義なことってたくさんあると思うのです。

 

また、緩く行う為、私自身が純粋に楽しめるのです。

 

 

ちなみに、本日は4名で雑談をしていました。

 

介護の話もあったのですが、殆どがプライベートや雑談で終始していました。

 

終盤に包括の方にも来ていただき、そこから話がマッタリと(?)盛り上がり、結局、1時間半以上時間延長しての会でした。

 

 

ケアマネの資格者証から年齢を知られてしまったことと、写真の顔が違うと言われたことは撃沈でしたが、本当に楽しかったです。

 

ご参加いただいた皆さん、本当にありがとうございました。

 

近いうちに、飲み会を実現しましょう。


2015-11-17 21:30:00

訪問をありがとうございます。

 

 

先日、13日に介護保険最新情報Vol.502で、施設の虐待に関する通達が出されました。

 

ちょうど今月末に、施設で虐待研修を行うこととなっていた私は、じっくりと記事を読みました。

 

 

 

虐待はいけないことです。

 

ただ、私はどうしても『虐待防止』という言葉に、違和感を感じてしまうのです。

 

起こった事象に関しては、きちんと原因を分析し、再発防止に努めなければいけないと思います。

 

そう思うのですが、『虐待防止』って。

 

そして、『虐待防止の指導・監査の強化』って。

 

 

 

ものごとには、様々な伝え方があります。

 

施設で、現場の職員にこの通達を伝える時、できれば『虐待を防止しましょう』ではなくて、目指す施設を明確にして、『この目標を達成するために、ケアの質を高めましょう』と伝えた方が、よほど現場のモチベーションを高めることができるのではないかと思うのです。

 

良いケアを追求すれば、自ずと虐待なんてしなくなるのですから。

 

ちょっとした発想の転換で、職員のモチベーションって変わると思うのです。

 

 

 

というわけで、私は『虐待はいけません』というより、『どうしたらケアの質を高められるか?』を職員一人ひとりが考えて、結果、『虐待のない施設』にしようということを話そうと思いました。

 

 

 

起こった出来事は取り消せないし、虐待を受けた入居者のことを想像すると、本当に切なくなりますが、同時に、現在頑張っている介護職員のことも守らなくてはいけないと思ってしまう記事でした。


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