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2016-04-30 22:27:00

訪問をありがとうございます。

 

昨夜の体調不良は、バ〇ァリンのお陰で無事に治りました。

 

そして、予定通り、お義父さんのお墓参りを、お義母さんを含め6人で行ってきました。

 

そして、長女のリクエストも全て叶えました。

 

たまにだからかもしれませんが、こうして当たり前のように家族と休日を過ごすことは、とても幸せなんだなぁ~、と感じた一日でした。

 

 

 

さて、今日は4月22日の審議会でケアマネジメントについて話し合われた論点の一つについて考えてみたいと思います。

 

厚労省が、ケアマネジメントの質をさらに高めていくための論点として、挙げた4つのうちの1つです。

 

 

 

『自立支援、公正・中立、総合的かつ効率的なサービスの提供といった視点に基づく適切なケアマネジメントを確保するためには、どんな方策が考えられるか?』について。

 

介護という事業自体が究極のアナログであると感じていますが、その中でも自立支援・公正中立・総合的かつ効果的について、それぞれ分けて考えていきたいと思います。

 

 

 

1)自立支援について

 

介護保険法の1条にも書かれていますが、介護保険の目的は『高齢者の自立した生活の実現』です。

 

この『自立支援』という言葉、至るところで使用されますが、実は定義が明確でないという課題があります。

 

尚、一般的な考え方での自立とはこのような意味です。

 

自立:ほかの援助や支配を受けず、自分の力で身を立てること。ひとりだち。(広辞苑第5版より)

 

私は、介護を要する高齢者が援助を受けずに自分の力だけで身を立てることは極めて困難なため、介護保険の自立に於いては『依存的自立』が適した考え方だと思います。

(依存的自立とは、誰かに頼りながらも自分で生きていく(自分が生きていくために他者が関与する)という『存在価値』の考え方です)

 

そして、支援について。

 

一般的には『他人に力を貸してあげること』なのですが、これも介護保険に当てはめた場合、支援をする際のポイントは『何に対して、どんな力をどう貸してあげたらよいか?』です。

 

私たち自身でも自分の描いている(こうなりたい)生活を明確にすることは難しいのに、喪失感をたくさん経験しているご利用者が、自立した生活を描くことは、とても難しいと思うのです。

 

だからこそ、私たちケアマネジャーが、ご利用者に寄り添い、丁寧にその方々の『こうしたい』という想いを聴きだすことが大切なんですね。

 

そして、その実現に必要な情報を提供し、ご利用者自身に選択していただくことだと考えています。

(後の公正中立でも記載させていただきますが、私の中では『ご利用者の自己決定』は、自立に於いて大切な一つであると考えています)

 

そのため『自立支援』について、まずケアマネジャーができることは、『ご利用者の描いている生活を丁寧に聴き取り、それを支持しながら実現するための目標を一緒に考え、手段について必要な情報を提供し、その中からご利用者に選択していただくこと』が、まず必要な支援ではないかと思います。

 

ご利用者から、真の意向を聴くには信頼関係が必須であり、そのために私たちはコミュニケーションや信頼関係構築のスキルを学ぶ。

 

そしてご利用者の希望する生活と現状がかけ離れ過ぎた場合に、実現可能な目標を提案できるよう、アセスメント力(ご利用者の持っている強みを把握し、現状を踏まえて予後を見通す力)をつけなければならないのですよね。

 

ご利用者に全てを自分の力で行うことだけを目的とするのではなく、なにが自分でできて、なにが介助を要しながら描く生活の実現をするか、を見極める力が必要なわけです。

 

そう考えると、自立支援を行うためには、コミュニケーションスキル(信頼関係構築・聴く力等々)やアセスメントスキルなど『ケアマネジャー自身の研鑽』が必要ではないのでしょうか?

 

そして、それは全員が持たなければならないスキルなため、法定研修などで必要最低限は実施する必要があると考えます。

 

 

 

2)公正・中立について

 

これも、ご利用者の『自立』に繋がるための、大切な支援の一つですね。

 

このサイトでも、何度もしつこく書いていますが、ご利用者の自己決定は、自立であると私は考えています。

 

公正中立については、以前書いたため、ここでは詳細を割愛させていただきますが、簡単に書くと、『情報』と『関係性』の2つがあると思います。

 

そして、これを実現するには、居宅介護支援事業所が独自で事業として成り立つ仕組みと、ケアマネジャー自身の倫理観が必要だと思っています。

 

これ、本当は持論があるのできちんと説明したい。

 

が、単独居宅とケアマネジャーの倫理については、書き出すと、とてもとても長くなってしまうので、いつか、機会があったら書きたいと思います。

 

 

 

3)総合的かつ効率的なサービスの提供について

 

初めにも書きましたが、そもそも介護という事業自体が非常にアナログであり、効率化を追求すること自体が難儀だと感じますが、限られた財源の中で、平等に支援を受けることができるよう、継続的に制度を提供するには、効率化は外せないということは理解できます。

 

また、私の脳内で『効率的なサービスの提供』というのは、給付の抑制と捉えています。

 

これをケアマネジメントに絡めて考えると、私は『ご利用者の持っている力を的確に把握し最大限活かす力』と、『ご利用者を支える介護力を把握し最大限活かす力』と、『地域のインフォーマルを把握し活かす力』だという結論に達しました。

 

要は、ご利用者の『困った』に安易に対応する対処療法的な支援ではなく、ご利用者の『困った』から『何がどう困ってどの部分がで支援が必要なのか?』を的確に見極め、必要な支援についても、全てを介護保険に結び付けるのではなく互助を最大限活用しなさいよ、ということです。

 

まさに『自助→互助→共助』の優先順位の徹底ですね(今回公助は省きました)。

 

そして、それを行うには、その人の持っている力を見極め最大限引き出す能力(エンパワーメント)と、地域を知る力(介護保険にとらわれない視点)が必要だという結論に達しました。

 

 

 

以上のことをまとめると、私は、自立支援、公正・中立、総合的かつ効率的なサービスの提供といった視点に基づく適切なケアマネジメントを確保するための方策としては下記の事項が必要になるという結論に達しました。

 

・ケアマネジャー自身の職業倫理の徹底。

 

・ケアマネジャー自身が自己研鑽に励む仕組み(客観的評価のできる仕組みも必要)。

 

・居宅介護支援事業所が一つの事業として成り立つための仕組みつくり。

 

・ケアマネジャー自身が地域の資源を知り積極的に活用できるための仕組みつくり。

 

 

 

次回は、上記の4つについて、どうしたら実現できるかを考えていきたいと思います。

 

皆さんは、自立支援、公正・中立、総合的かつ効率的なサービスの提供といった視点に基づく適切なケアマネジメントを確保するためには、どんなことが必要だと考えますか?