活動内容

私たちは北海道を拠点に、ニホンザリガニの保全と外来ザリガニ問題を伝える活動をしています。

目 的

  • ・清流のシンボルであるニホンザリガニについて知ってもらい、保全につなげる。
  • ・ニホンザリガニを通して身近な水辺環境の大切さを伝える。
  • ・外来ザリガニ問題を通して、外来生物や生物多様性への理解を進める。

ザリガニマスコット

北海道のザリガニの現状

北海道には日本にいる3種のザリガニ=ニホンザリガニ、ウチダザリガニ、アメリカザリガニのすべてが生息しています。

ニホンザリガニは唯一の日本固有種で、近年は生息地の減少により数が減っています。その一方で数をどんどん増やしているのが外来生物のアメリカザリガニとウチダザリガニです。外来のザリガニは日本の生態系に悪影響を与えることが問題になっています。

北海道に生息する3種類のザリガニ

ニホンザリガニ

日本固有種。北海道と東北北部のみに生息しています。広葉樹の森に囲まれた、冷たくてきれいな水が流れる河川の源流部や沢、山上のカルデラ湖にすんでいます。かつては人里の身近な場所にもたくさんいたのですが、今は開発の影響などで生息地が急速に失われ、絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。

体長 5cmほど
見分け方 両眼の間の突起が鈍角

ウチダザリガニ

北アメリカ原産。研究目的で日本に持ち込まれ、北海道には1930年にニジマスのエサとして摩周湖に導入されました。その後、しばらくは分布域を拡大することはありませんでしたが、近年になって北海道東部と北部の湖や川を中心に5速に生息範囲を広げています。ニホンザリガニと生息地が重なる場合があります。
生態系や農林水産業に特に大きな被害をもたらすとして国が指定した「特定外来生物」になっています。「外来生物法」により許可を受けた場合を除いて飼育、運搬、販売、譲渡、野外への放出などが禁止され、違反すると罰金などの罰則があります。

体長 15cmほど
見分け方 ハサミの付け根が白色

アメリカザリガニ

北アメリカ原産。1927年にウシガエルのエサとして日本に持ち込まれ、本州以南では急速に広まりました。今では田んぼや用水路で普通に見られる生き物になっています。北海道では越冬できないと考えられていましたが、近年、温泉地や温排水の流れる川などを中心に分布域を広げています。ニホンザリガニと生息地が重なることはありません。
外来生物法の対象にはなっていませんが、生態系に悪影響を及ぼす懸念があるため、厳重に注意しなければならない「要注意の外来生物」として国が指定しています。

体長 10cmほど
見分け方 両眼の間の突起が鋭角

これまでの主な活動

  • ■円山動物園との協働によるシンポジウムの開催
  • ■札幌及び道内各地でのシンポジウム、講演会、展示会などの開催
  • ■観察会の開催
  • ■ザリガニソンの実施(平成22年度財団法人北海道新聞野生生物基金の助成による)
  • ■講師派遣
  • これまでの活動
  • これまでの活動
  • これまでの活動
  • これまでの活動
  • これまでの活動
  • これまでの活動

ネットワーク

当会は道内各地のさまざまな施設、団体、個人と情報交換しながら活動しています。それぞれの方々の各地域でのザリガニに関する活動もご紹介し、全道のネットワーク化を進めたいと考えています。

それぞれの活動は「活動報告」や「関連書などの紹介」をご覧ください。

皆さまからの要請にお応えします

地域や各種団体、小中学校などでの観察会や出前授業に講師を派遣いたします。対象の年齢やご希望のテーマにより、さまざまな内容をご提供できます。日程、内容などはフォームよりお問い合わせください。

私たちからのメッセージ

広葉樹の森には保水力があり、きれいなわき水を生み出します。だから木を切るとニホンザリガニもいなくなってしまいます。ニホンザリガニを守ることは、身近な水辺を守ることにつながります。

生態系に悪影響を与えると問題になっている外来のザリガニですが、彼らに罪はありません。本当に悪いのは放流した人間です。どんなペットでも責任を持って最後まで飼い、決して捨ててはいけません。「かわいそう」だからと野に放つことは、駆除して殺される生き物を増やすことになります。

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