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議会質問&会派取組

2009-09-01 13:01:00

◆貝塚寺内町の地域まちづくりについて・自主防災会と地域組織の連携について・芝生化された学校への助成について

 

◎松波謙太議員
 お許しいただきましたので、通告順に従い質問させていただきます。
 まず、第1番目は、貝塚寺内町の地域・まちづくり支援についてお伺いいたします。
 本市域は、歴史的遺産や伝統文化が数多く残り、継承されている地域であります。中でも、いわゆる旧貝塚地域は、寺内町として戦国時代以来の歴史と伝統を持ち、重要文化財願泉寺を初め、10件を超える登録文化財の町家等が点在し、それらが歴史的町並みを形成するなど、大阪府下でも有数の歴史的地区と言えるのではないかと考えています。
 寺内町めぐり道の整備や願泉寺の平成大修復等により、また一方で観光ボランティアの方々の御活躍により、近年、来訪者は徐々にふえております。
 地域住民の方々につきましても、我がまちを再発見し、歴史的遺産を後世に残していかねばという意識が深まりつつあるところであります。
 こうした中で、本年2月1日、地域住民が中心となって、歴史的遺産を生かしたまちづくりを進めようと、貝塚寺内町と紀州街道のまちづくり協議会が発足いたしました。メンバーは、願泉寺の御住職を中心に、古いお宅の御当主を初め、町の商店主の皆さん、国会議員や府・市議会議員の方々など約40名です。
 現在、協議会では、財団法人大阪府都市整備推進センターからの助成を受け、寺内町と紀州街道の歴史的遺産を生かした、地域整備を進めるための素案づくりに取り組んでいるところです。
 また、橋下大阪府知事が推進されています大阪ミュージアム構想におきましても、貝塚寺内町と紀州街道が建物・まちなみの部でベストセレクションに選ばれたことから、来る10月3日・4日に地域文化財公開イベントとして「貝塚寺内町と紀州街道まるごと博物館2009」を開催すべく準備を進めているところであります。
 地域独自の題材を生かして住民・市民が主体的にまちづくり活動を進めていくという、こうした動きが地域の活性化につながりつつ全市的に波及していけば、本市の発展は間違いないと確信しています。
 そこで、今後、行政としての支援のあり方やまちづくりの展望についてお尋ねしたいと考えます。
 次に、2番目は、本市の自主防災会と地域組織の連携についてお尋ねいたします。
 本市においては、現在、32の自主防災会が結成されています。阪神・淡路大震災以後、自分たちのまちは自分たちで守ろうという意識が生まれ、町会・各種団体のボランティアを軸とした方々による活動組織が強化されてまいりました。本市としても、自主防災会に対し備品の提供、活動費助成、講習会の案内等を行い、本市防災活動体制の一翼として期待されております。
 ことしは長梅雨、豪雨、台風による自然災害の猛威にさらされ、市民の地域組織からも危機意識が高まり、もしもの備えに対処しようとする動きが見えてまいりました。本市の民生委員・児童委員協議会では、要支援者の把握を進め、非常時には安全な避難を可能にするための話合いが行われており、また、ある校区では、民生・児童委員会、福祉委員会、町会、自主防災会が一同に会し、協力体制の会合も開催されております。各組織により問題点もさまざまであり、これからも意見情報交換を通じ連携を深め対処していくことが必要であるとの結論に達したと仄聞いたしております。
 異常気象の増加とともに災害多発の傾向にある今日、市民を災害から守る対策会合の回数も多くなってくると思われます。本市として体制強化のまとめ役として、リーダーシップを発揮していただきたいものと思っております。
 この件についていかがお考えになっておられるのか、お尋ねいたします。
 次に、3番目の芝生化された学校への助成について御質問いたします。
 本年度、本市の小学校4校が、大阪府の費用負担と本市の支援により、1校700㎡以上が芝生化されました。芝生化は、都市の温暖化対策に貢献するとともに、子どもたちにとっても環境面や体力向上においても期待されるものが大きいと思われます。
 大阪府より530万円までの助成金をいただき、PTAや地域ボランティアの方々を中心として植えつけされましたが、水、肥料、冬芝の種まきや草刈りが今後の課題となってまいります。ボランティア的要素の維持管理の労力はPTAや地域が担っていただけるものと確信はしておりますが、費用については各団体により、ばらつきがあると思われます。
 本市として、この芝生化が子どもたちの自然と触れ合う教育環境づくりやヒートアイランド低減効果があることを把握され、維持、管理の諸費用について検討されておられることとは存じますが、今後の諸費用についてお尋ねいたします。
 以上で私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。

 

◎吉道勇市長
 松波謙太議員の一般質問について御答弁を申し上げます。
 質問番号3の芝生化された学校に対する助成につきましては後ほど教育委員会から御答弁を申し上げますので、私は質問番号1と2について御答弁を申し上げます。
 まず、質問番号1の貝塚寺内町の地域のまちづくりの支援についてお答えを申し上げます。
 市内にはたくさんの歴史遺産があり、中でも貝塚御坊願泉寺と水間寺は、単に信仰の対象としてだけではなく、地域・まちのシンボルとして営々と守り、引き継がれてきた大切な財産でありますことは、もちろんでございますが、一方、国におきましては、「地域におけるその固有の歴史及び伝統を反映した人々の活動とその活動が行われる歴史上価値の高い建造物及びその周辺の市街地とが一体となって形成してきた良好な市街地の環境」を「歴史的風致」と位置づけ、その維持及び向上を図るためのまちづくりを推進する地域の取組みを積極的に支援することにより、個性豊かな地域社会の実現を図り、都市の健全な発展及び文化の向上に寄与することを目的として、昨年、「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律」が施行され、これに基づき、文部科学省、農林水産省及び国土交通省の3省合同による基本的な方針が決められたところでございます。
 そこでお尋ねにございますまちづくりの展望につきましては、第4次市総合計画において、市民共有の歴史的資源を保全・活用することを課題として認識し、国の登録文化財を含む貝塚寺内町の町並み、水間寺周辺の風景などの貴重な歴史的景観について、市民との協働を基本として保全・整備に努めるとともに、広く内外に紹介し、貝塚市独自の文化の発信に努めると定めております。今後も、市民の皆様を初め関係各層の御協力をいただきながら、歴史的資源を活用したよりよいまちづくりを進めてまいりたいと思います。
 次に、支援のあり方につきましては、本市寺内町と紀州街道が大阪ミュージアム構想のベストセレクションに選定され、「貝塚寺内町と紀州街道のまちづくり協議会」の主催で、来る10月に「貝塚寺内町と紀州街道まるごと博物館2009」が開催されますことは御案内のとおりであります。市といたしましても、教育委員会とともに後援をすることといたしておるところであります。
 また、「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律」に規定されている、協議会の設置並びに歴史的風致維持向上計画の策定につきましては、住民の熱意、地域の盛り上がり状況、観光・交流・経済活性化など、まちづくり全体における有効性、市の財政状況等々、諸要件が整った段階において検討したいと考えておりまして、当面は、状況等を把握するため、勉強やイベントなどに職員を参加させていきたいと考えております。
 次に、2点目の自主防災会の問題に対してお答えを申し上げます。
 貝塚市地域防災計画では、市は大阪府との連携・協力のもとに、地域住民、事業所における自主的な防災活動が災害発生時における被害の拡大防止に果たす役割を踏まえ、地域における自主防災体制の整備に努めるものとしております。
 本市におきましては、現在32の団体において自主防災組織が結成されておりますが、その活動用の資機材の助成や、定期的な訓練等を支援するため、活動助成金の交付を行い、組織の育成を図っておるところであります。
 災害から市民の生命と財産を守るためには、自主防災組織の果たす役割は重要であると考えますが、地域防災力を向上するためには、平常時からコミュニティ活動を促進し、自主防災組織と地域組織との連携を強化することが求められております。
 今後におきましては、地域コミュニティによる災害時における避難支援並びに安否確認等の実施につきましては、自助及び近隣地域の共助の精神を基本と考え、市と自主防災組織とが一体となった協力体制づくりを進めてまいりたいと考えます。
 第3点につきましては、教育委員会が答弁申し上げます。

 

◎教育長
 松波謙太議員の3つ目の質問、芝生化された学校への助成についてお答えを申し上げます。
 校庭の芝生化につきましては、今年度に入り、現時点で永寿・東・北・西小学校の4校で実施されております。議員のおっしゃるとおり、この事業は地域住民やPTA等が実施主体となり、土壌改良やスプリンクラーの設置等、初期投資に必要な費用について、大阪府から助成を受けております。その後の維持管理については、実施主体が担うこととなっておりますが、お尋ねの光熱水費や消耗品等の諸費用の負担につきましては、本市といたしまして、今後、可能な限り支援をしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。