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議会質問&会派取組

2016-07-05 10:45:00

 

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pdf 2016.6.28国土交通省・さいたま市・銚子市視察報告書.pdf (0.66MB)

 

 

報告1 国土交通省「空き家対策特措法」について

 実施日 平成28年6月28日

 

 平成28年6月28日午後1時30分頃、東京都千代田区霞が関2-1-3国土交通省住宅局総合整備課住環境整備室へ到着。

国土交通省、さいたま市、銚子電鉄_908.jpg 同企画専門官の細萱英也氏、中本充氏から「空き家等対策の推進に関する特別措置法」についてレクチャーを受けました。


 今回の特措法は、「空き家対策の計画をつくることができる」「協議会を設置することができる」という「~~することができる」法律であり「~~しなければならない」法律ではない事を踏まえ、各自治体取り組まなくてはならないと指摘されていました。


 その中でも約半数の自治体で計画など策定されているとのことでした。都道府県はバックアップし、各自治体での取り組みが重要となってきているとも指摘されました。


 今回の特措法では勧告等の指導が入った場合は固定資産税の特例措置はなくすことができる事や、「略式代執行の措置」を実施することによって同様に固定資産税の特例措置をなくすことが可能な場合もあるとおっしゃっていました。


 今年の3月末現在で代執行、略式代執行等が16の自治体で実施されております。


 さらに「協議会設置」についてもご意見をいただきました。


 特措法に規定されている「協議会」に必ずしも体裁を整える必要はない。たとえば「協議会」は首長が入ることになっているが独自のメンバーで「協議会」を設置しても問題はないとの事でした。


 また「協議会」の役割もそれぞれ特徴のある「協議会」にしてもいいとの見解でした。


 その役割は「計画の策定」「計画の実施機関」「特定空き家の認定機関」等自治体の判断で設置が可能というものでした。


 委員の構成も、行政の代表、議会からの代表、地域からの代表、専門家(学識経験者)等自由に選出することも可能であるというものです。


 言い換えれば、自由に実情に応じて協議会や計画を立てればいいというものでした。


 その後貝塚市の実態を写真と地図を用いて意見交換をさせていただきました。


 その中で、密集した地域での空き家・空き地対策については一程度の状況判断は必要だが粛々と対応することが一番望ましい。また、空き家や空き地のエリアを将来的にどのような形にするのかビジョンがあればなお良いというものでした。


 我々はどうしても今の現状を何とか解決したいという思いだけでこれまで取り組んできましたが解決の後の計画・ビジョンを作る必要も大切だと痛感させられました。


 その中で「空き家再生等推進事業」の活用も検討すべきであるとご指摘もいただきました。


 空き家の跡地は地域の活性化につながるよう努めるべきであり、そのために努力いただきたいとご指摘を受けレクチャーを終了いたしました。


 今回国土交通省から具体的な事例のお話もいただき、貝塚市における空き家・空き地対策にもさまざまな取り組み方があることを再確認し今後も取り組んでいきます。


 


 

報告2 埼玉県さいたま市「スポーツコミッション」について

 実施日 平成28年6月29日

 

 平成28年6月29日午前10時頃、埼玉県さいたま市大宮区錦町682-2JACX大宮3Fのさいたま観光国際協会に到着。

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 同市議会議会局総務部総務課主事の品川絢平氏のお出迎えを受け、さいたま観光国際協会事務局長の中山正行氏より歓迎のご挨拶をいただき、さいたまスポーツコミッション事業担当の副参与金子芳久氏、同主査根岸稔氏より「スポーツコミッション」についてレクチャ―いただきました。


 地域活性化を主体にして取り組まれ、観光振興とコラボしての取り組みとして展開されています。国際会議やスポーツイベントを誘致することにより地域の活性化につとめたちとの思いと、「しあわせ倍増プラン2009」という市長の公約からスタートしました。


 元々浦和レッズや大宮アルティージャといったJリーグチームやその他のスポーツでも実業団チームも多数あり活動しやすかったとの事でした。


 またスポーツイベントについては、「例えば野球関係でも軟式・硬式・中学・高校・大学・社会人と8種類の大会が企画でき、男女を区分けすると16種類。ソフトボールを入れると32種類と選択肢は沢山あり、その中でチョイスすると他市とあまり重ならないんです」とおっしゃっていました。


 現在国内で約500ものスポーツイベントあるとのことですが、あまり競い合いにはならないとの事です。


 これらスポーツイベントを誘致することにより、それに伴う宿泊、飲食による経済効果は平成23年から5年間で233億円であると試算されています。


 これはスポーツコミッション事業だけの試算で、イベント施設独自の試算や施設を使わないイベント類は加味されておらずそれ以上の経済効果がもたらせられている事は確かです。

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 当初年間20イベントを目標にスタートしたのですが現在は年間40イベントまで広がりを見せています。


 5年間実施してきたにも関わらずこの先の取り組み方が未知数なところもあり、基本計画を見直し、そのための調査も実施し時代に即したイベントを誘致したいと述べられました。


 また、色んなイベントを誘致するためには各競技の県の「協会」に協力を求めることも大切で、「協会が誘致に同意してくれないと話も進まないんです」とお聞きしました。


 ある意味「首都圏」「東京から1時間」という立地の良さも影響するのではないでしょうか?


 一方2020年の東京オリンピック・パラリンピックについても、各国へ宿舎や拠点地の誘致もこれから本格的に行っていく予定で、英語・フランス語・韓国語・中国語のサイトを立ち上げ、さらにはオランダスポーツコミッションと協定を締結しロッテルダムの空手チームも視察に訪れる予定でサイトにオランダ語も追加されるそうです。


 貝塚においても千石荘跡地の利活用も検討されておりますが、「施設の種類によって色々な競技ができることになるので、これから新設するならばその事も含めて計画する方が良いのでは」「例えば400mトラックを有した陸上競技場であれば、中央部に人工芝を敷けばサッカー・ラグビー・グランドゴルフ等幅広い種目協議が可能で、万が一の防災拠点としてヘリコプターの発着も可能になるのでは・・・」とのご意見をいただきました。


 一方で今年より日本生命野球部・卓球部が貝塚を拠点に取り組まれることを考えたとき、「卓球」「野球」を念頭に置いた取り組みも考えていく必要があるのではないかと感じています。


 


 


 

報告3 千葉県銚子市「銚子鉄道㈱ネーミングライツ」について

 実施日 平成28年6月30日

 

 平成28年6月30日午前10時頃、千葉県銚子市新生町2ノ297番地、銚子電気鉄道㈱に到着。

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 代表取締役の竹本勝紀氏より銚子電鉄㈱の経営、ネーミングライツの取組みについてレクチャーを受けました。


 まず銚子電鉄は1913(大正2)年設立、第1次大戦中に廃線となり大正12年に復活しました。 


 平成10年に親会社の倒産により危機を迎えましたが、たまたまスタートした「花まるマーケット(TBS)」の第1回ゲストの山田邦子さんが「このぬれ煎餅が昔から大好き」と発言した事から多くのメディアで取り上げられ副業売上で危機を乗り切ったそうです。


 国土交通省、さいたま市、銚子電鉄_5999.jpgしかし平成16年には前任社長の個人的な債務をそのまま会社が背負う事となり倒産の危機を迎えました。


 そんな中で当時顧問税理士であった現代表取締役の竹本氏がインターネットを活用して「銚電オンラインショップ」を立ち上げました。


 当初は「焼け石に水」状態であったとのことですが、「ぬれ煎餅を買ってください。電車の修理代をかせぎたい」と訴え、ぬれ煎餅の「再ブーム」となりました。


 その他に地域住民と一緒に盛り上げていきたいと様々な取り組みが行われています。


 高校生の呼びかけによるクラウドファンディングで500万円もの資金が寄付として集まったことや、「銚電神ゴーガッシャー」というキャラクターを作ったりして子ども達に楽しんでもらう取り組み、「お化け屋敷列車」の開催など多岐にわたる企業努力が行われています。


 中でも社長自ら電車の運転士免許を取得し、「ふるさと納税」の返礼の一つとして、社長がDJしながら運転する「DJ列車」を企画したいとおっしゃっていました。


 その他ヘッド―マークや、昆布切符の販売。合格祈願切符の販売など非常に参考になる取組みも行われています。


 今回のテーマの一つの「ネーミングライツ」についても、最低80万円から最高200万円に設定されたにも関わらず全国から応募があったそうです。


img059.jpg 金額の決定は乗降客の多さや観光客の多さなどを加味されているとの事です。


 ネーミングライツには「企業名」だけでなく「商品名」やキャッチフレーズ的なものもあり楽しませてくれています。


 社長曰く、「真剣にふざける」「ビジネスの基本は知ってもらうことが最優先」「300案をだして1案成功すればよい」「失敗を恐れるな」「最後まであきらめない」という信念のもと事業を進めています。


 このネーミングライツの収益は1年で1360万円となり貴重な収入源となっています。


 さらに銚子市が行っているシャトルバスと時間をなるべく合わすようにして利用者が便利に移動できるシステムづくりも大切であると語られました。

img060.jpgimg061.jpg 社長のお話を受けて、我々も銚子電鉄に乗車させていただき、各駅を訪問させていただき視察を終了いたしました。


 貝塚市でも「水間鉄道」があります。経営面でも非常に厳しい状況となっていますが、まだまだできることもあると思います。


 ユニークな発想、柔軟な発想、チャレンジ精神で取り組まれるいい見本であると思います。


 地域性などもあるとは思いますが色々考えたいと思います。 

 

 

 

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