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せいゆう丸釣行記

2016-01-22 02:04:00

「船が沈みかけてるらしいですよー」

 

突然の連絡で一気に頭がパニック状態に。

 

 

 

 

昨日は潮が動かず一昨日のような食いになかなかならなくて、少々イラつきながら位置保持の為ロープワークを繰り返ししていた午前10時過ぎ、その一報が飛び込んできたのであります。

 

お船の沈没=とんでもなくエライことになる

 

長年お船と関わっていると頭の中でこの図式は出来上がっているので、脳みそは完全に真っ白の状態に。

 

でもとにかく現場に急いで駆けつけて対応しないとそれこそエライことになるので、急遽漁を取りやめ宮崎港に駆けつけることにしました。

 

 

 

宮崎港に到着して状況を見てみると、頭の中では完全に沈没しているお船を想像していたのでありますが、幸いなことに舳の部分が水没しかけてはいるが船首部分は完全に浮いた状態でありました。

 

なんとかなる!」

 

持参したバケツでエンジンルームに溜まっていた水を必死に汲み出した結果、徐々に艇体は浮力を回復し始め、お陰なことに最悪の事態をまぬがれたのであります。

 

ありがたいことにキャビンへの浸水は全くなかったのですが、エンジンルームへの水の浸入は深刻な事態でありまして、多分エンジンに火が入ることは2度とないでありましょう。

 

ここに来てバックアップ艇導入計画の頓挫であります。

 

 

 

浸水の原因はまだ掴めておらず、多分4日ほど続いた強い西風による風波が災いしたのは間違いとか思われますが、自分が到着した時には数名のお方がお船に登っておられてデッキの状態が変わっていたので、その時点で原因を特定することはできなかったですね。

 

ともあれ海保のお世話になることもなく、大事に至らなかったことが不幸中の幸いでありまして、やっぱりお船は手元に置いて自分の監視下にあるべきと、つくづく思い知らされた次第であります。

 

家に帰ってかあちゃんに恐る恐る昨日の顛末を報告したのでありますが、「沈まんかったから良かったじゃん」 と平然と慰めてくれたので、なんかほっかり心が癒されたのであります。

 

 

 

さてさて、昨日はそんな大慌ての1日でありましたが、焼酎飲んで一眠りしてこうしてキーボードをパチパチしながら新たな夜明けを迎えようとしております。

 

冷静さを取り戻した頭で昨日のことを思い出す中で、浸水騒動がもたらしてくれた、ある大きな収穫に気付かされましたね。

 

それは人との出会いであります。

 

世の中には何か大事が生じるとそれを助けてやろうとする奇特なお方がいらっしゃるもので、昨日も自分の傍にいてくれて色々アドバイスをしてくれるお方と出会うこととなりました。

 

こんな緊急事態に手助けをしてくださるお心は実にありがたいものでして、「決してひとりじゃないんだ」 と、心温まる思いがし、勇気づけられました。

 

自分は幸いなことに今まで大きな災害に遭遇したことはありませんが、残りの人生で何かの大事に接したら、その時は無心で人の手助けをせにゃいかんなと思いましたね。

 

そして助けていただいた方への感謝の気持ちを忘れんことが大事ですわな。

 

 

 

驚くことに昨日お会いしたお方の中には、お話しする中で自分のお知り合いとしてすんごく近い位置の方だったことも判明し、つくづく世の中狭いものだなあと感じた次第であります。

 

物質的に少々損失を被った昨日でありましたが、「そんなことどうでもいいじゃん」 と思える出会いがあった1日でありました。

 

昨日出会ったお方達と今後情報交換させていただきながら、毎日明るく楽しくお魚釣りをしたいものでありますねえ。

 

 

 

今日もなんとか竿を出せる海況のようですので、いつものポイントでデカアジを狙って出漁いたします。