書 籍

方丈社書籍

ものづくり日本の源流

酒井陽太 著
四六判並製 168頁
定価:1,400円+税
ISBN:978-4-908925-03-0

 7netlogo.jpg 7net 販売ページへ

 

ものづくり日本の源流

江戸中期、品川海岸沿いに神田から機械工などの職人が移り住んできた。やがて京浜大工業地帯へと広がるその発祥の地で、彼ら職人たちはそれぞれに専門分野を切り開き、ものづくりを続けてきた。その原動力は、脆弱な基盤しか持たない近代国家と自分たちを同一視する気概があったためである。そんな芝・金杉町の職人の暮らしぶりに光をあて、明治から続く職人の立ち居振る舞いを描き出す。

 

著者からひとこと

本書は、江戸末期、神田から芝・金杉町に移り住んだ機械職人たちに光をあてた歴史エッセイです。なかでも、江戸の刀鍛冶だった酒井家の人々が日本の近代化とともに発明と開発を繰り返す姿が描かれ、ついには酒井太郎吉が、たばこ刻み機の発明で全国一位を獲得するまでに至ります。ひたむきな職人たちの成し遂げてきたものが、そのまま国家の繁栄に直結する様を描く本書は、ビジネスの作り方、考え方の根本を教えてくれる好著です。

 

目次
1章 振り返ればそこに未来が見える
2章 近代国家の骨組みを作り上げた職人たち
3章 鍛冶屋から工場へ。機械装置師(からくりし)の誕生
4章 たばこが作った日本の近代文化の数々
5章 酒井家四百年と、ものづくりの源流

 

◆著者 酒井 陽太(さかい・ようた)

大陽工業株式会社・代表取締役社長。
昭和26年(1951)東京に生まれる。東京理科大学工学部卒。
在学中から内水面漁業に興味を持ち、ウナギの養殖とワムシの研究を始める。
大学卒業後すぐに養殖の研究のため東南アジア(香港、シンガポール、スリランカ、フィリピン)を巡る。
この時、スリランカで宝石の発掘に好奇心をくすぐられ、帰国後、日本宝石学協会に出入りさせてもらう。このことがきっかけとなり、奇石博物館の運営に関わることに。
昭和55年、奇石博物館を財団化し、現在、一般財団法人地球の石科学財団として理事長を務める。
平成4年、家業の製造業であるエレクトロニックスの事業を引き継ぎ、大陽工業株式会社の代表取締役と共に、父が作り上げた分社グループ17社の代表を務める。