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2019/03/24

毎月登場いたします!

 3月20日発売の和の生活マガジン『花SaKU4月号』から、毎月1作(小さいものは2作)白檀堂の作品が掲載されます。

 掲載場所は「おしゃべり倶楽部」という読者の皆様の感想ページ。そのページを、一年間飾るお仕事を頂きました。初回の4月号には、羽織紐〈あけぼの〉を載せていただいております。

 そもそもこの〈あけぼの〉という作品は、4月号の誌面を飾るために制作致しました。編集部の担当者様から、「春らしい羽織紐を」というリクエストをいただき、秘蔵しておいたジェイドのビーズと、マーブル模様のチェコビーズをまずは並べてみました。この二つのビーズ、買ったところも素材もまるで違うのに、まるで最初からセットで売られていたような、不思議な親和性があるのです。

 ただ、この二種類を一列に並べただけでは、あまりにシンプル過ぎてつまりません。なにより、春の華やぎが足りません。そこで、チェリークォーツと桜色のデリカビーズを加えて、はっと目を引く華やかさと軽やかなリズムを持たせました。

 イメージは、ほのぼのと明けゆく春の朝、山のまだ浅い緑と薄紅の花とが、紗のような靄の中で混然一体となる様子です。

 この羽織紐なら、読者ページを見てくださる方々に、春をお届けできるのでは──と思って制作しました。雑誌のお仕事では、読者の皆様に喜んでいただくことが、なによりも大切です。いつもなにげなく見ていたページに目を留めていただき、ふと季節を感じていただけるような、そんな作品を『花SaKU』を愛する皆様のために一年間制作していきたいと思います。

 

2019/01/22

まさか!まさか!の表紙でした‼

 まさか!まさか!の表紙でした‼

 『花SaKU2月号」が送られてきた時の驚き!そして、喜び──

 自分の作品が雑誌の表紙を飾るなど夢にも思っていなかったので、袋から取り出した瞬間、目が通常の10倍くらい大きくなってしまいました!

 使われたのは、濃紫のヴェネツィアガラスを用いた羽織紐〈菫─すみれ─〉。白檀堂の作品の中でも特に人気のある一本です。表紙のモデルは宝塚出身の日本舞踊家尾上五月さんですが、そのきりっとした羽織姿は、まさに寒風の中で一輪咲くスミレのようです。(ここでようやく、なぜ尾上さんの胸元に〈菫〉が使われているかに気付く。スミレの花~咲く~ころ~♪)

 羽織特集には他にも白檀堂の羽織紐5本──トロイ、白夜月、ドルチェ、菫、海路が掲載されています。どれも、着物や羽織と素敵にコーディネイトされ、作り手としてはただもう嬉しく言葉もないほどです。

 『街で見かけた羽織&コート美人』のコーナーは、一読者として大変興味深く読みました。お嫁入りの時に持ってきた着物を道行コートに仕立て直したり、羽織の染め抜き紋を、瓢箪のアップリケで隠したり、みなさんすごく工夫してお召しになっていらっしゃるんだなあと、感心することしきりでした。

 中で、私のお気に入りは畳むとA4サイズになる真っ赤なコート。冬場は地味なコート姿が多いので、こういうパッと明るい色のコートは目にも楽しいです。

 あと、いつもながら花SaKUさんのキャッチコピーが素晴らしかった。

 ──花を纏うか、彩(いろ)を羽織るか──

 リズムがいいので、何度も声に出して読みたくなりますよね? こういう言葉選びの妙が、読者や私のような作り手の心をしっかり掴むのだと思います。

2019/01/10

羽織紐─1.5㎝カニカン導入

 冬本番になってくると、お客様のお召しになる羽織の生地も厚くなって参ります。それに合わせて、通常の1㎝のものより大きい1.5㎝のカニカン(留め金具)を新たに導入致しました。

 きっかけは、洋服地やデニムの羽織をお持ちのお客様からの声でした。乳(羽織紐を留める輪のこと)の部分の生地が硬く、1㎝のカニカンではスムーズに着脱できない、と。

 着脱に手間取ると、その負担はカニカンに繋がる丸カンにかかります。引っ張られた丸カンが歪んで開いてしまうため、最悪の場合、カニカンが取れてしまいます。

 そうならないよう、硬い乳の輪でもくぐりやすい1.5㎝のカニカンの導入を決めました。ですので、これからは購入の段階で1㎝か1.5㎝か、お客様ご自身でお選びいただけます。

 大は小を兼ねるので、すべてのカニカンを1.5㎝にすることもできるのですが、留金具を大きくするということは、その分だけビーズ部分を短くするという結果になります。また、羽二重や縮緬など柔らかな着物地の羽織をお持ちのお客様であれば、1.5㎝のカニカンでは、むしろ見た目に大きく感じられるかもしれません。そのため、すべての羽織紐に1.5㎝のカニカンを導入するのはためらわれ、紐の長さと同時に、カニカンのサイズもお客様に選んでいただくことに致しました。

 今後、羽織紐をご購入する際には、是非、希望の長さとカニカンの大きさを備考欄にご記入していただければと思います。尚、手の大きな男性用には、1.5㎝と2㎝のカニカンのご用意があります。また、男性物は女性物より重量があるため、丸カンの代わりにU字金具を使用しております。

 

2019/01/02

今年の目標は─

 新しい年となりました。旧年中は、白檀堂をご贔屓いただき、ありがとうございました。今年も、一つでも多くの作品を世に送り出せるよう努めて参りますので、よろしくお願い申し上げます。

 振り返ってみますと、昨年は私にとってチャレンジの年でした。着物フリマ初参加に始まって、きものサローネでのボランティア、憧れの先生のお教室での着付体験、刺繍のワークショップや、自ら主催した「着物で手芸部」など、たくさんのイベントに参加しました。それまで、工房にこもって制作することの多かった私にとって、少しずつではありますが、外の世界へ出ていったのが2018年だったかもしれません。物作りをするうえで、お店のこれからについて考えるうえで、どれもが貴重な経験でした。

 今、私の心には一つの小さな夢があります。月に一度でいいから、自宅で展示会やワークショップを開きたい……。

 幸い、交通の便の良い都心の民家に住んでいて、一階をギャラリーとイベントスペースとして利用することができます。また、小さいながらも庭があり、四季折々の花や実ものが楽しめる場所でもあります。

 展示会では、自分の作品だけでなく、他の作家の方が制作した着物や帯、半衿なども販売したいですし、ワークショップでは和裁士さんなど、専門技術を有する方をお招きして、講師をしていただきたいと思っております。今年の春の初開催を目標にしておりますので、準備ができ次第「Information」で告知致します。お楽しみに!

 

2018/12/10

オーダーメイドとリメイク

 しばらくblogが更新できず、申し訳ございませんでした。

ものの本によりますと、お店のblogは特にネタはなくとも毎日更新するのがよいそうです。が、制作が立て込んで参りますと、それも難しくなって参ります。特に、この秋はオーダーメイドとリメイクを幾つか引き受けていましたので、通常業務(minneなどの通販)をこなすのがやっとという状態でした。

 オーダーメイドはその名の通り、お客様のご要望に合わせてお作りする作品になります。お祖母様へのクリスマスのプレゼントであれば、お祖母様のご年齢や髪の色、体形、お好きな色などを事前にお伺いしてから制作に入ります。ネックレスの場合なら、留金具を使わない仕様にし、さらにドアノブに引っかからない長さ、デイサービスなどに一日着けていっても疲れない重さを目標に作ります。

 リメイクはお客様のお持ちのジュエリーを作り変える作業です。たとえば、お母様から譲られた珊瑚の羽織紐を、時代に合わせた長さデザインに変更する──といったような。

 ただ、この変更は多大なリスクを伴います。珊瑚によっては経年でもろくなっていて、糸を抜く時に欠けたり割れたりするからです。特に、両端の一番小さな玉のところに返しの糸が入っているので、ピンセットで抜く時には本当に神経を使います。お客様には、繰り返しそのリスクをご説明してからリメイクに取り掛かりました。

 さらに、リメイクの場合は実物を解体する前に、デザイン画を描いてお客様に出来上がりのイメージをお伝えします。一度解体してしまうと、完全に元通りにすることはできませんから、解体する前にデザインにOKをいただくことが必要なのです。

 もし、私がPC上で画像データを切り張りできるのであれば、もっと効率よく作業が進められたかもしれません。でも、残念ながら、私は超が付くようなアナログ人間なので、ケント紙に鉛筆で描いてから水彩絵具で色を付けるという、昔ながらの手法を取っています(写真)。白ではなくグレイの紙を使うという方法は、この夏に訪れた『ショーメ』の展覧会を参考にさせてもらいました。ダイヤモンドやクリスタルを描くのには、その方が都合がよいからでしょう。

 幸い、珊瑚に影響を及ぼすことなく、リメイク作品は完成しました。クリスマスプレゼント用のオーダーメイドは、果たして贈られた方に喜んでいただけるでしょうか。白檀堂は、今年はいつもよりドキドキしながらクリスマスを迎えます。

 

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