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 物心つく頃から絵や工作に親しみ、いまだに飽きることなく生活の一部としてそれは続いています。作品として発表するようになってからは、冷たく静謐な時間を感じさせ、造形していく上でのどうしようもない「遅さ」に魅かれて石を素材に扱っています。

 淡々と流れる日常の断片から清しい空しさのエッセンスを掬い取り、写真を撮るように「イメージの世界」を凍結すること。自分の造形欲求を満足させるまで時間をかけて難儀な素材と付き合っていくこと。この一見矛盾するような2つの要素で私の制作は成り立っているように思われます。

 即効性のある表現が溢れる中で、古典的な彫刻の持つ力を信じて、個人なりに今の時代を観測しつつ嘘のない造形表現が出来ればと思います。